タケエイ(2151 東証マザーズ)
建設系廃棄物処理業大手。事業エリアや受入・再資源化品目の拡大に注力。震災復興事業が業績を押し上げ成長続く見通し。積極的なM&A 戦略を継続。
業種:サービス業
アナリスト:高坂 茂樹
◆ 2013/3期・第3四半期は震災復興事業が本格寄与
・2013/3期・第3四半期(4-12月期)の業績は、売上高17,425百万円(前年同期比37.5%増)、営業利益2,511百万円(同85.4%増)、純利益 1,370百万円(同145.6%増)となった。
・大幅な増収増益・予算超過達成の主な要因は、タケエイ本体の震災廃棄物処理が想定を上回り順調に進展したこと。連結子会社では東京都災害廃棄物受入処理事業の処分業者に選定されたリサイクル・ピア、廃石膏ボード再資源化事業のギプロ等も想定を上回る業績をあげた。
◆ 震災関連事業の収益影響度を再考、中期予想を上方修正
・通期会社予想は売上高230億円(前期比32%増)、営業利益31億円(同48%増)、純利益16億円(同84%増)。第4四半期は稼働日数減や天候不順により、震災廃棄物処理事業が減少すると同社は想定。
・証券リサーチセンターでは、会社予想はやや慎重に過ぎると判断。売上高235億円、営業利益34億円を予想。中期予想も、これまでの震災関連事業の順調な操業と収益貢献度合い、将来を見据えた積極的な M&A 戦略の進展等を織り込み、上方修正した。
◆株価は昨年末から急騰もPER は市場平均を下回る
・株価は復興・防災関連銘柄として最近1カ月で4割強上昇しているが、同社の今期予想PER10.7倍(会社予想基準)は、廃棄物処理大手のダイセキ等よりも低く、東証一部全銘柄の平均を下回る。
・積極的なM&A戦略による利益成長力の高さや、震災復興事業が当面業績の下支えになること等を考慮すれば、予想PERは14~15倍が妥当と判断。従って2~3年程度先に到達すべき適正株価は、証券リサーチセンター予想収益(15/3期EPS317円)より、4,400~4,700円と考える。