日本ケアサプライ(2393 東証マザーズ)
福祉用具レンタル卸のトップランナーとして全国展開
業種:サービス業
アナリスト:馬目 俊一郎
◆福祉用具レンタル卸のトップランナー
・同社は福祉用具に特化したレンタル卸事業者で三菱商事傘下。電動ベッドなどの福祉用具をレンタル事業者向けに貸し出すB to Bレンタル卸を主力事業に、小規模ながら通所介護や訪問介護などの介護サービスも営む。
・2000年4月の介護保険制度スタート以来、高齢化を背景に介護費は右肩上がりを続けている。98年に設立された同社は、福祉用具レンタル卸のトップランナーとして全国展開済みで、介護用品レンタル市場の緩やかな拡大とともに、堅調な売上高成長が予想される。
◆ 第2四半期決算は減価償却方法の変更もあり2 桁営業増益
・2013年3月期第2四半期決算は売上高が前年同期比6.2%増の47.1億円、営業利益は同32.9%増の6.2億円、四半期純利益は同37.2%増の3.6億円で着地。売上面では福祉用具レンタル市場の堅調な拡大を背景に、福祉用具サプライ事業が牽引。利益面では増収効果に加え、保有レンタル資産の耐用年数見直しで減価償却費負担が減少。これが営業利益以下の利益項目を押し上げた。
◆ 期初の13年3月期計画を継続
・同社は第2四半期決算が、計画に対し利益面で貯金を蓄えたものの、期初の2013年3月期計画を継続。当センターの於いても、第2 四半期の状況が想定内だったことから、前回レポートの業績予想を継続する。
・同社は2015年3月期を最終年度とする中期経営計画を推進中。この計画の主な施策は、1)福祉用具サプライ事業の強化、2)事業領域拡充の推進、3)海外事業の推進、など。これらの実行で15年3月期には売上高108.0億円を目指す。
◆ 中期的な適正株価水準は55,000円~75,000円を想定
・過去のPER水準を参考にすると、同社のバリュエーション評価はPER11倍~15倍が妥当と推察される。これをアナリストの2016年3月期予想 EPS4,976.4円に当てはめると、中期的な適正株価水準は55,000円~75,000円のレンジを想定。