イーエムシステムズ(4820 東証一部)

2013/01/10

業種:情報・通信業
アナリスト:馬目 俊一郎

1.会社の概要
・同社は調剤薬局向けレセコンの開発・販売を主力に、開業医向け電子カルテ販売や本社ビルテナント部分で不動産賃貸事業などを展開。
・同社は09 年3 月期からユーザーの処方箋枚数に応じた月額従量課金によるストック型ビジネスモデルに転換。ユーザー数の積み上げが中期的な成長性を左右する。

2.財務面の分析
・ユーザー数の積み上げが進み、同社のストック型ビジネスモデルは11 年 3 月期にブレークイーブンポイントを迎え、12 年3 月期から収穫期に入り、今後は開業医向け電子カルテにも注力する方針。
・当センターではチャレンジングな電子カルテの計画未達を予想。13 年3 月期は売上高こそ計画未達を予想するも、営業利益は人員拡充の遅れから計画を上回る着地を見込む。

3.非財務面の分析
・同社は調剤薬局向けレセコン販売を出発点に、自社開発品投入と5 年間無償メンテナンスを梃子に業容を拡大。09 年3 月期には業界に先駆けてASP モデルを投入するなど、業界トップクラスのベンダーとして医療業界のIT 化を推進している。

4.経営戦略の分析
・短期的にはASP モデルへの自社リプレースを完了させ、新規導入と他社リプレースでユーザー数の積み上げを狙うとともに、開業医向け電子カルテの営業体制整備に注力。

5.アナリストの評価
・ストック型ビジネスモデルへの転換で外部環境の変化に左右され難い収益構造を確立。
・同業他社比較から同社の妥当PER 水準は8 倍~12 倍と推察。これを基にした同社の中長期的な適正株価水準は1,620 円~2,420 円を想定。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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