フリービット(3843 東証マザーズ)
事業構造改革一巡し、コア事業の伸長で営業利益はV字回復へ。今後は、M&A及びアジア展開に注目。
業種:情報・通信業
アナリスト:松尾 十作
◆ 最先端技術のインターネット・インフラ関連サービスを提供
・国内のインターネット接続事業者(ISP)を対象とするネット接続のアウトソーシングサービスがメイン。加えてインターネットデータセンター、インターネットマーケティング、ユビキタス家電の開発・提供などのインターネット関連事業にも総合的に展開。積極的なM&Aや中国での事業を推進。
・継続課金モデルがメイン。事業の構造改革はほぼ終了し、次世代インターネット市場を見据え、コア事業に集中しさらなる飛躍を目指す。
◆ 今上期は、ほぼ想定線で着地。リストラもほぼ終了
・コア事業の増収効果とリストラ効果で営業利益はV字回復。旧子会社の最終処理から最終損益はわずかながら赤字となる。
・クラウドコンピューティングインフラの黒字化、次世代インターネット・ユビキタスインフラの赤字幅縮小、SI事業の黒字化などが寄与し、営業利益は419百万円と前年比51.2%の大幅増益決算。
◆ 今期も大幅増益、増配予想
・クラウドサービスやインターネットマーケティング、主力のネット接続代行であるブロードバンドインフラは堅調。コア事業が順調に拡大することが見込まれ、増収・大幅増益と回復基調が鮮明に。
・当センターの今期業績予想は、下期の会社前提がやや強気であるが、コストコントロールも可能であり、現状ではほぼ妥当な計画と判断し、若干の下方修正にとどめた前回予想を踏襲。
◆ 適正株価水準は552円〜690円を想定
・当センターでは、2016年4月期までの業績予想を基本的に変えていない。足下ではリストラが順調に進み、コア事業が順調に伸長していることが確認できた。
・当センターでは、2016年4月期のEPSを約46円と予想しており、これを基準とすると現在の株価は予想PERで約9倍となる。妥当なPER水準を12~15倍とすると、想定株価は552円~690円となる。