キューブシステム(2335 東証二部)

2012/12/20

業種:情報・通信業
アナリスト:松尾 十作

1.会社の概要
・独立系の中堅システムインテグレーター。創業40 年の歴史があり、流通・金融・通信業界に大手の優良顧客を持つ。野村総合研究所など大手システムインテグレーターとも取引。

2.財務面の分析
・上場以来10年連続増収を達成したが前期に減収決算となる。今期以降は、再び増収増益基調に戻ると予想される。自己資本比率、流動比率など安全性を示す指標は高く、財務体質は盤石。実質無借金経営。収益性も同業他社と比較し遜色ない。

3.非財務面の分析
・「顧客第一主義」「重点主義」「総員営業主義」を掲げ、ユーザーオリエンテッドなサービスを提供。全社員が自立したビジネスパーソンとして「顧客からベストパートナーと評価される企業」「社員と会社が共に成長し、喜び・豊かさを分かち合える企業風土の醸成」の実現を目指す。
・人材育成を最重要課題とし、業界資格の取得奨励、教育・研修に注力している。上流工程を担える優秀なエンジニアを育成し、大型案件受注、開発から保守・運用まで総合的な対応を図る。

4.経営戦略の分析
・優良な顧客基盤、高い技術・ノウハウの共有、システムエンジニア(SE)による総員営業体制が同社の強み。一方、新規顧客を獲得する営業力と上流工程を担えるSEの育成、グローバル対応が課題。

5.アナリストの評価
・中期的な利益成長率は、年率5~8%と予想。
・市場全体のPER や配当利回りなどのバリュエーションと比較すると、現値はやや割安な水準。今後の利益成長ポテンシャルを考慮し、当センターの15年3期予想EPS で算定すると、中期的な適正株価は547円~656円と判断される。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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