日経平均27,000円を維持できず再び下落中…週明けどうなる?~2022年7月1日版~

2022/07/01

 

日経平均株価が週初めに再び27,000円を回復したと思ったら、そこから再び下落方向に動き26,000円台に戻ってしまった状況を見て「これから株価はどうなるのだろう…」と不安な人はいますか?

先週、ようやく27,000円台からの下落が落ち着き、日経平均株価は再び26,000円を回復し安定してきたと思ったら、今度は、27,000円台に回復した途端、跳ね返されて、再び下落方向に動いています。

まさに、ボックス圏を象徴するかのように「上昇した分だけ下落する」ことを繰り返し、引き続き方向感が乏しい展開が続いています。

乱高下しているわけではないものの、この方向感のつかみにくい展開が続くことによって、日々の株価の動きに右往左往に近い状態になっている投資家もいるのではないでしょうか。

そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは6/17~6/30の日経平均株価と、株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

これらの指数をふまえると、今週の株式市場は、先週に続き日経平均株価の動きと株式市場全体の動きに、比較的連動性のある週でした。

ただし、週の半ばからは、やや連動性がなくなり、日経平均株価を基準にトレンドを判断する私たち以外の投資家にとっては、トレンドがつかみにくいタイミングだったとも考えられます。

なぜなら、再び27,000円を割ったタイミングである「6/29」は、株式市場全体は上昇する銘柄が多かったからです。このときは、日経平均株価が下落、市場全体は上昇と反対方向に動いています。

続けて「6/30」は、終値ベースで日経平均株価が約410円下落したものの、市場全体は、まだ上昇する銘柄が多い中、やや上がりすぎている銘柄も多い状況でした。

このように、細かく見ると、日経平均株価と市場全体には、やや連動性があっただけで、連動性がない部分が随所に見られました。

今週の日経平均株価は、27,000円台を回復したと思ったら、再び上昇した分だけ下がって26,000円台に突入するなど、ボックス圏を象徴するような方向感が乏しい展開が続いています。

そのような中、底値指数を見る限り、少し前よりも、ずいぶん大幅下落や暴落リスクは減少してきたという、良い動向も見られます。

しかし、日経平均株価が上下しているだけに、日経平均株価を基準にする私たち以外の投資家にとっては、右往左往まではいきませんが、何ともつかみにくい展開が続いていると考えられるでしょう。

では、その現状を詳しく理解するために、直近2ヶ月間の状況も見てみましょう。

直近2ヶ月の状況を見ると、今週の株式市場は、市場全体的がボックス圏の中で「上昇した分だけ下がる」と、方向感の乏しい展開が続いていることが分かります。

また、日経平均株価を基準に見ると、約400円の上昇があったので、体感では大きく上昇したと考える投資家もいるかもしれないが、それほど上昇していないことが読み取れます。

むしろ、上昇した分だけ下落し、より方向感がなくっていると読み取れるでしょう。

各指数の発生状況も、4月中旬よりも、各指数の発生状況が大きくなってきましたが、まだ市場全体を牽引するようなトレンドが発生していないことが分かります。

そのような中、やや気になるのは「6/30」の空売り指数「16」です。この水準は、6月上旬の短期的な上昇のとき依頼の水準です。

これが急ブレーキとなり、株式市場の上昇を押さえつけている可能性も考えられます。この動きは、現時点では、ここから急騰があるのか、それとも下落方向に引っ張るパワーが優勢になる前兆なのかの判断が難しい状況にあります。

よって、先週に続き、あくまでも市場全体は長期のボックス圏を推移し、その中で今週もボックス圏を推移しているので、中立的な視点で株式市場を見ていくのが良いでしょう。

この均衡状態が崩れるのは、上昇と下落方向のパワーのいずれかが大きくなるというよりは、どちからが失速することによって起きそうな状況です。

そのあたりに注目しながら、週明けの動向を見ていくのが良いでしょう。

 

週明けのポイント


上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数「OVER指数」と、大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数「RISK指数」をふまえると、このようなポイントが読み取れました。

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

【上昇の可能性は?】
OVER指数の直近の動向を見る限り、先週に続き株式市場全体に上昇しようとするパワーが発生してきたことが読み取れる。

しかし、その上昇のパワーは、まだ市場全体を牽引するようなパワーではないので、ここから上昇トレンドを迎えるようなものではないと考えられるだろう。

6/30にマイナス圏に入っているので急騰の可能性も否めないが、これまでの傾向を見る限り、大きさや期間に関係なく、上昇トレンドの前兆とは考えにくい。

基本的には、先週に続きボックス圏を推移していることを象徴するような動きである。

RISK指数が先週よりも安定してマイナス圏に突入したものの、引き続き株式市場全体は、上に引っ張るパワーと下に引っ張るパワーが均衡しているので、どちらかが弱まることで方向感が出てくる可能性が高いだろう。

そのような均衡状態が続いているので、週明けのOVER指数とRISK指数の動きを細かく見ていくのが良いだろう。

(※引き続き、OVER指数の監視が必須)
【下落の可能性は?】
RISK指数の直近の動向を見る限り、マイナス圏に安定して入ってきたので、再び暴落や大幅下落のリスクは小さくなってきたと考えられる。

ただし、まだマイナス圏の深さが浅いので、あくまでも直近の中では安定してきただけで、まだ油断できないだろう。

あくまでも現状は、OVER指数でも触れた通り、RISK指数とOVER指数が均衡していることにより、株式市場全体が、膠着している状態である。

もし、6/30時点でマイナス圏に入っているOVER指数が、更に失速し、RISK指数が上昇すると、株式市場全体を上に引っ張るパワーがなくなり、一気に下落方向に向かう可能性がある。

また、大幅下落や暴落の安全圏を示す、空売り指数「10」の目安をこえてはいるが、まだ手放しに安心できる状況ではないと考えたほうが良いだろう。

このように均衡状態が続いているので、週明けのOVER指数とRISK指数の動きを細かく見ていくのが良いだろう。

(※引き続き、RISK指数の監視が必須)

 

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2022/6/30時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

 

この記事の「株トレンド指数」を使うことで、相場の天井付近や底値付近を、できるだけ具体的に知ることができます。もし、あなたも実際に有効な「売買のタイミング」を習得したいなら、この記事で使用している『株トレンド指数(無料版)』を今すぐ手に入れてください。

 

この記事で使用している【株トレンド指数(無料版)】を受取るにはこちらをクリック

 

【無料】で『株トレンド指数(無料版)』を受け取るには、今すぐこちらをクリックしてください。

この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) 高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック

【高橋佑輔の関連記事】

株式会社シナジスタ
なぜ「高値掴みする投資家」と「底値付近で買える投資家」がいるか?それは「値動きの法則」の知識の差です。その法則を使い、過去12年で11年間利益を上げる現役トレーダー高橋佑輔が相場を分析。法則を学び、底値付近で買える投資家を目指しましょう。
株式会社シナジスタの提供する、コラム・教育サービスは、投資に関する考え方の一例をご紹介するというものですので、その正確性や完全性等について保証するものではありません。 実際の投資はお客様のご判断・ご責任で行って頂くものであり、当社は、お客様の投資におけるいかなる利益も保証するものではなく、また、お客様の投資によるいかなる損害に対しても補償を行うものでもありません。 本書の内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。

このページのトップへ