米大統領選翌年の米株は

2020/12/04

▣ 1985年以降は7勝2敗

米大統領選翌年の米株の平均騰落率は、過去80年間では、大統領選の前年には及ばないものの、中間選挙の年、大統領選の年を若干上回ります。ただ、勝率(上昇した年の割合)は55%(11勝9敗)と他の年に比べ見劣りがします(図表1、2)。もっとも、1985年以降については7勝2敗と悪くありません。

▣ 来年はねじれ議会の可能性

他方、今回の米議会選挙では、下院は民主党が多数派となりますが、上院はまだ決まっていません。来年1月5日のジョージア州での2議席を争う決選投票で、共和党が1議席を獲得すると、上院を共和党が制することになります。米大統領は民主党のバイデン氏、議会については上院は共和党、下院は民主党が多数派のねじれ議会となる可能性があります。

米国では法案の提出権は議会議員にあり、大統領にはありません。したがって、上院、下院で多数派が異なるねじれ議会となった場合には、共和党、民主党間で合意形成する必要があり、法案の成立に時間を要するケースが多くなることや成立が困難になることも想定されます。過去、ねじれ議会となった2001・2002年(ブッシュ(子)政権)、2011・2012年(オバマ政権)、2019・2020年(トランプ政権)には成立法案数が落ち込みました(図表3)。

▣ 政権交代+ねじれ議会となった年の米株は

1941年以降でねじれ議会になった、1981~1986年、2001~2002年、2011~2012年、2019~2020年の4期間のうち、新政権発足時にねじれ議会となった年は、1981年(レーガン政権)、2001年(ブッシュ(子)政権)の2回あります。1981年、2001年のNYダウは、それぞれ年間9.23%、7.09%の下落と、米株はさえない動きになりました。

来年については、株高への期待は強いものの、ねじれ議会となった場合には政策運営が滞るなどのデメリットも勘案する必要がありそうです。

 

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