今週の注目レポート (8月7日)

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。

 

●三菱電機(6503)【2+ → 2+】
「1Qは重電が苦戦するも、通期計画は達成可能との見方は不変」
16/3期1Q(4-6月)は、売上9,884億円(前年同期比9%増)、営業利益546億円(同8%減)。重電システムで電力案件の採算悪化の影響を受けた一方、稼ぎ頭の産メカや電子デバイスは想定以上に収益が伸長。重電システムの不採算は今後に引きずるものではなく、同部門は期末に収益集中する季節性も考慮すれば、今後の挽回は可能であろう。
予想ROE:11.5% PBR:1.5倍、来期予想PER:11.7倍、来期予想EPS成長率:7%
Fモデルによる理論株価:1621円 (8月4日by服部隆生)

 

●ホンダ(7267)【2- → 2+】
「1Qは投入新型車好調が増益を牽引するポジティブな決算」
16/3期1Q(4-6月)決算を発表。営業利益2,392億円は市場予想を上回ったことに加え、1Qの3カ間で通期計画の35%遂行となりサプライズとなった。週明け株価は急騰。今回の決算では小型SUV「HR-V(日本名ヴェゼル)」販売好調などによる売上変動構成差の改善が増益を牽引した。
予想ROE:8.0% PBR:1.1倍、来期予想PER:11.3倍、来期予想EPS成長率:15%
Fモデルによる理論株価:4466円 (8月5日by高田悟)

    
●いすゞ自動車(7202)【1 → 1】
「1Qは大幅営業増益で発進、上期、通期計画超過達成の確度が高まる」
1Qは前年同期比17%増収、同33%営業増益。国内CV出荷は建設系一巡もカーゴ系増から前年並みの水準を維持。海外販売台数はCVはインドネシアで減少も、その他の国/地域が概ね堅調に推移し、LCV(主にピックアップトラック)出荷が主要タイ国内低迷を好調な輸出で補い前年を上回ったなどから同13%増となった。
予想ROE:13.8% PBR:1.9倍、来期予想PER:11.1倍、来期予想EPS成長率:11%
Fモデルによる理論株価:2195円 (8月7日by高田悟)

 

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。

こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。 ※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。
※「アナリスト・インプレッション」に関する説明はこちらをご覧下さい。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。