今週の注目レポート (5月1日)

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄を3銘柄ピックアップします。

 

 

●日本電産(6594)【 2+ →2+  】
「事業ポートフォリオの転換が着実に進展」
15/3期業績は、売上1兆283億円(前期比18%増)、営業利益1,112億円(同31%増)となり、会社計画を達成。初めて売上が1兆円、営業利益も1,000億円の大台に到達したことに加えて、車載及び家電・商業・産業用の売上が精密小型モータを追い抜き、事業ポートフォリオ転換の着実な進展を裏付けた。今回の決算は総じてポジティブな内容とTIWでは捉えている。
予想ROE:11.9% PBR:3.5倍、来期予想PER:23.7倍、来期予想EPS成長率:13%
Fモデルによる理論株価:4824円 (4月27日 by服部隆生)

●マツダ(7261)【 1 → 1 】
「台数増とコスト改善主導による業績向上局面との見方に変化なし」
15/3期の営業利益は前期比11%増の2,028億円となった。海外での販売好調による販売台数増とスカイアクティブ技術全面搭載車比重増による構成改善、コスト改善、円安などから2桁増益。ただし、ユーロ安、ルーブル安、先行費用増などから後半やや失速、計画には届かなかった。15/3期決算発表で悪材料は出尽くしたと考える。
予想ROE:15.0% PBR:1.7倍、来期予想PER:9.2倍、来期予想EPS成長率:5%
Fモデルによる理論株価:3173円 (4月28日 by高田悟)

●トランザクション(7818)【 1 → 1 】
「1対2の株式分割及び増配を発表」
4月27日に同社は、株式分割ならびに15/8期の配当予想の修正を発表した。株式分割は7月31日を基準日として、1株を2株に分割する。また、従来は期末配当を1株15.0円としていたが、分割後の1株に対して9.0円(普通配当7.5円、1部上場記念配当1.5円)とする。これにより配当性向は会社予想EPSに対して23.0%となる。
予想ROE:15.4% PBR:2.4倍、来期予想PER:12.3倍、来期予想EPS成長率:16%
Fモデルによる理論株価:1256円 (5月1日 by藤根靖晃)

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。

こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。 ※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。
※「アナリスト・インプレッション」に関する説明はこちらをご覧下さい。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。