今週の注目レポート (6月27日)
【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄を3銘柄ピックアップします。
●日信工業 (7230) 【1 → 2+ 】
「回生協調ブレーキ牽引により堅調な業績推移が見込まれる。株価見通しはアウトパフォームに引下げる」
ホンダHV車伸長が見込める中でHV車に搭載される回生協調ブレーキの販売増が牽引役となり、ホンダ系サプライヤーの中では相対的に高い業績の伸びが期待できよう。このため堅調な株価には更に上昇余地があろう。ただし、こうした好材料は既に株価に織り込まれたと見られる、このところの株価上昇で指標面の割安感が従来から薄れた、製品保証関係費用(実績、今期引き当てを含め)がこのところ高い水準にある、などを鑑み株価見通しは強気からやや強気に引き下げる。
予想ROE:9.7%、PBR:1.2倍、来期予想PER:9.9倍、来期予想EPS成長率:+16% Fモデルによる理論株価:2,964円
(6月23日 by 高田 悟)
●住友ゴム工業 (5110) 【2 → 2+ 】
「市販用タイヤ需要はグローバルに回復基調。株価見通しはアウトパフォームに引上げ」
会社は1Q(1-3月)決算公表時に上期、通期計画を早くも上方修正。相対的に比重が高いアジア景気への懸念は引き続き残るが、市販タイヤ需要は北米などを中心にグローバルに回復傾向にあり、需要の戻りから価格下落圧力も緩和もようであり、天然ゴム価格も需給緩和から低水準での推移続くと想定される。
予想ROE:13.0%、PBR:1.3倍、来期予想PER:7.8倍、来期予想EPS成長率:+10% Fモデルによる理論株価:2,151円
(6月24日 by 高田 悟)
●プロトコーポレーション (4298) 【1 → 1 】
「商品、サービスの充実に伴い増益基調が見込める中、株価には割安感が強い。株価見通しは強気を維持」
(1)中核自動車関連情報では商品・サービス競化による差別化により顧客基盤拡大が図れている、(2)育成中の生活関連情報は医療・介護・福祉分野を中心に足元も堅調だが今後一段の成長が見込める、(3)商品力競化や積極的なM&Aにより減益が続いたが、成果刈り取りにより今期以降2桁の増益基調を予想、(4)新たに組み入れの輸入タイヤ通販は初年度は苦戦したが価格適正化や仕入・販売管理の強化により2期目の今期は改善に向かう見通し、などから指標面に割安感が強いと判断。
予想ROE:11.3%、PBR:1.1倍、来期予想PER:8.4倍、来期予想EPS成長率:11% Fモデルによる理論株価:2,235円
(6月25日 by 高田 悟)
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。 ※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。
※「アナリスト・インプレッション」に関する説明はこちらをご覧下さい。