今週の注目レポート (5月23日)

2014/05/23

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄を3銘柄ピックアップします。

●カルソニックカンセイ (7248) 【 2+ → 1 】
「米州収益改善と『ものづくり力』向上を評価し、 株価見通しを強気に引き上げ」

15年3月期は日産の国内生産台数増が100万台を割り込むがそれでも 損益分岐点低下により日本で利益を生めることを確認、などがポジティ ブ。加えて、15年3月期会社計画は上ブレが見込め、日産の展開に対 応した拡大投資が一段落し、収穫期に入る今後は「ものづくり力」改善 も相俟って利益水準の一段の向上が見込め、指標面も割安などから 株価見通しを強気に引き上げる。

予想ROE:12.1%、PBR:1.0倍、来期予想PER:6.0倍、来期予想EPS成長率:+16%Fモデルによる理論株価:1,143円
(5月19日 by 高田 悟)

 

●太平洋工業 (7250) 【 2+ →1 】
「トヨタ国内生産減見通しの中で営業過去最高益更新を計画。 株価見通しは強気に引上げる」

株価見通しを強気に引上げる。理由は(1)トヨタ国内生産減が想定さ れる中で償却方法変更影響を除いても15年3月期に会社は営業増益 を計画したことはポジティブ、(2)15年3月期会社計画は従来どおり保 守的で超過達成が見込める、(3)中計目標達成に向け順調に進捗。 (4)15/3期に会社は設備投資160.9億円(前期111.6億円)への増を 計画。中期的業績拡大に繋がる公算が大きい。(5)株価指標が割安。

予想ROE:8.5%、PBR:0.6倍、来期予想PER:6.6倍、来期予想EPS成長率:+6% Fモデルによる理論株価:1,273円
(5月21日 by 高田 悟)

 

●ユタカ技研 (7229) 【 1 →1 】
「円安効果なく先行費用増を見込む中で前期並みの利益を目指す 計画はポジティブ。株価見通しは強気を維持」

15年3月期は円安効果がなくなり日本の収益悪化が見込まれ、前期か らの高水準の投資(設備投資は13年3月期84.0億円、14年3月期 142.1億円の実績。15年3月期140.4億円を計画)により償却費が大き く増加する見込みで将来への先行費用も引き続き嵩むが、それでも 前期並みの利益確保を会社が見込んだことが評価できよう。

予想ROE:10.2%、PBR:0.6倍、来期予想PER:4.4倍、来期予想EPS成長率:+13% Fモデルによる理論株価:5,934円
(5月23日 by 高田 悟)

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。

こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。 ※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。
※「アナリスト・インプレッション」に関する説明はこちらをご覧下さい。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。