1月17日妥当レンジ 14,650円~17,000円
円安基調は変わらず、調整を経た輸出大型に妙味

2014/01/22

【「IFIS/TIWコンセンサス225」によるマーケットの妥当レンジの推計】

<NT倍率は12.13倍まで低下>
■年初から続いていた日経平均の調整がほぼ終わったように見受けられる。17日時点のNT倍率は12.13倍と昨年11月上旬の水準にまで低下した。前回の当レポートで指摘したとおり、円高への巻き戻しは一時的な現象に終わり、ドル円も104円台半ばで推移している。
■11月の経常収支が1985年以来最大の5,928億円の赤字となったが、円建の輸入価格の上昇率に比べて輸出価格の上昇は低くなっている。決済通貨ベースでの輸出価格の値下げが行われている可能性が指摘される。円安のメリットよりもデメリットの方が大きい状態である。赤字解消の時期は不透明であり、14年度は年間で経常収支の赤字転落が確実視されるだろう。景気回復が見込まれる米国との間で金利差が拡大する可能性も高く、円安トレンドは当面続くことが予想される。
■21日に日経平均は大きくリバウンドしたが、調整を終えた輸出大型株を中心としたマーケット展開を予想する。
■中小型株については、2部・JASDAQの東証1部銘柄に対する割安感が薄らいでおり、銘柄選別が強化させるように見受けられる。

<自動車関連・機械の見通しは上向き>
■1月17日時点の「IFIS/TIWコンセンサス225」は、前週比では、今期・再来期は若干マイナス、来期は若干プラスであった。ファナック(6954)、ダイキン工業(6367)、安川電機(6506)、ブリヂストン(5108)、デンソー(6902)など自動車関連ならびに機械のプラス面での寄与が目立っている。
■日経平均の妥当レンジは前回を据え置く。現株価水準はレンジの中位の水準で特に割高でも割安でも無い。底堅い展開が続くと考える一方で、4月からの消費税率引上げの影響や、来期・再来期の変化率は低下することから上値には注意が必要と考える。

◇日経平均妥当水準(レンジ)

14,650円~17,000円 (前回 14,650円~17,000円)

*「IFIS/TIWコンセンサス225」(1月17日)来期予想ベースEPSをもとに算出

 

◇IFIS/TIWコンセンサス225(1月17日)

今期予想EPS 770.80 (前週 770.84円)
来期予想EPS 878.66 (前週 878.21円)
再来期予想EPS 982.13 (前週 982.75円)
今期予想PER 20.41 (前週 20.64倍)
来期予想PER 17.91 (前週 18.12倍)
再来期予想PER 16.02 (前週 16.19倍)
来期予想PBR 1.41 (前週 1.42倍)
来期予想ROE 7.85% 前週 7.82%)
来期予想
インプライド・リスク・プレミアム
6.50% (前週 6.43%)

*1月17日 日経平均終値より、PER、PBR、ROE等を算出

妥当レンジの中位まで調整。出直りが期待される水準。

期待リターンは7.17%に上昇(改善)

NT倍率はほぼ調整したように見受けられる。

JASDAQ平均の相対的な割安感は無くなったように見える。

出所:IFISコンセンサスを基にTIW作成
いずれも2012年1月から表示

「IFIS/TIWコンセンサス225」について
IFIS/TIWコンセンサス225」は、株式会社アイフィスジャパンが集計しているアナリストコンセンサス・データ等を原データとして、2009年4月より株式会社ティー・アイ・ダヴリュが東証株価指数(日経225)に対応するように構成銘柄のEPSを算出・集計したものである。今期予想EPS、来期予想EPSの変化を追うことによって、マーケット全体の業績見通しを確認する。
理論上では株価は、自己資本配当率(ROEと配当性向の積)、EPS成長率、無リスク証券の利回り(国債利回り)、リスクプレミアムの4要素で決定される。株価をこれら構成要素に分解することによって、株価変動の要因について考察するとともにファンダメンタルからの妥当な株価(マーケット)水準を思量する。なお、リスクプレミアムを正確に計測することは、一定期間を経た後でないと困難なことであることから、当レポートではインプライド・リスクプレミアム(株価と他の構成要素からの逆算値)を使用している。
4つの構成要素の内、株価の短期的な変動に最も影響を与えるのがリスクプレミアムである。リスクプレミアムは、無リスク証券の金利に対して投資家が要求する上乗せ金利と定義されるが、投資家心理(マーケットセンチメント)、他の投資対象(金融商品)との利回り格差の変動などによって変化する。長期的な見通しの変化が無い中では、インプライド・リスクプレミアムは一定のレンジ内で推移する傾向にある。日経平均株価の妥当水準を算出には、インプライド・リスクプレミアムの一定レンジからの逆算によって行っている。
〔今期予想ベースEPS、来期ベースEPSにおける“今期”、“来期”の取扱い〕
会計上の業績計測期間ではなく、本決算発表を基準とする。例えば、2011年4月30日現在では、2011年3月期は決算発表前であれば今期、決算発表が行われていれば前期、となる。
〔予想EPS増減社数〕
今期ベースならびに来期ベースを示している。週間(週末値)のデータを基に、前週末に比べてEPSが増加・変化無し・減少した企業の数。
〔予想PBR(今期末)〕
前期末BPS(1株純資産)に今期予想EPSを加えて、予想DPS(1株配当)を控除した値(=予想BPS)で株価を除した数値。中間配当は考慮していない。
〔予想ROE(来期ベース)〕
前述の予想BPSで来期予想EPSを除した値。
〔リスクプレミアム〕
特に断りの無い限りインプライド・リスクプレミアムを表す。計算式は、{ 1-予想配当性向×(1-予想B/Pレシオ)}×予想ROE-無リスク証券利回り
株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
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独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。

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