今週の注目レポート (2月8日)
【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄を3銘柄ピックアップします。
アイカ工業 (4206)
リフォーム需要増や医療介護施設増加など外部環境は良好。 13/3期3Q累計は売上高734億円(前年同期比7%増収)、営業利益 87億円(同16%増益)と、主力の建装材と住器建材が堅調に推移した。子会社化したDynea(ダイネア)アジア太平洋部門も中期的に業績貢献が見込めるだろう。指標面は特段割安な水準ではないものの、向こう数年の業績安定確度が高いことや中期的なアジア展開を考慮すると、株価は上昇トレンドの継続が見込めると予想する。
ROE 9.30%、PBR 1.29倍、来期予想PER 12.2倍、来期予想EPS成長率11%
〔2月4日、担当:高橋 俊郎、Analyst Impression 1→1〕
JCU (4975)
13/3期3Q累計は売上高107億円、営業利益15億円と、18%の増収、 72%の営業増益。同社は13/3期の利益計画を上方修正しているが、 TIWでは会社計画をやや上回る業績は確保できると予想する。14/3期は今期好調の装置は例年並みの業績にとどまり、増収率は緩慢になる可能性はあるが、薬品は堅調継続で2桁増益確保の確度は高いだろう。13/3期TIW予想ROE16.6%台(14/3期20.0%台)、実績PBR1.9 倍台の株価水準は評価不足との見方を継続する。
ROE 16.60%、PBR 1.93倍、来期予想PER 8.9倍、来期予想EPS成長率26%
〔2月5日、担当:高橋 俊郎、Analyst Impression 1→1〕
メディパルホールディングス (7459)
13/3期3Q累計は利鞘の改善と販管費の削減が増益の主因となり、 2.5%増収、83.4%営業増益。投資のポイントは医療用医薬品卸事業の(1)流通改善、(2)主要取引先との価格交渉、(3)コスト削減にあるが13/3期は3Q累計決算で見る限り(1)、(2)は是正が進みつつあるものの未だ道半ば、(3)は希望退職制度、諸経費削減などにより順調に進捗し営業利益率が改善している。TIWは12年5月にインプレッションを中立からややポジティブへと転換した。業況は改善途上にあるためこの評価を当分持続させる方針である。
ROE 5.55%、PBR 0.84倍、来期予想PER 12.5倍、来期予想EPS成長率17%
〔2月7日、担当:森田 青平、Analyst Impression 2+→2+〕
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。 ※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。
※「アナリスト・インプレッション」に関する説明はこちらをご覧下さい。