今週の注目レポート (5月23日)
【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。
●サイバーセキュリティクラウド(4493)【 1→1】
「1Qは24%営業減益も一時収益剥落が主因、通期は大幅2ケタ増益へ」
投資評価「1(Buy)」を継続する。目標株価は2,390円。25/12期1Q(1~3月)の連結業績は、売上高1,186百万円(前年同期比24%増)、営業利益240百万円(同24%減)となった。前1Qには一時収益として、デジタル庁のガバメントクラウド関連案件の計上があった。2024年10月に新設した子会社「(株)ジェネレーティブテクノロジー」の連結化や「CloudFastener」の開発投資に伴う人件費及び業務委託費も重荷となった。ARRは4,470百万円(同31%増)だった。TIWでは25/12期業績を、売上高5,130百万円(前期比33%増)、営業利益1,057百万円(同37%増)と予想する。人件費や広告宣伝費等の増加を余儀なくされるなか、増収効果が大きく利益を押し上げる見通し。
予想ROE:35.6% PBR:5.3倍、来期予想PER:17.3倍、来期予想EPS成長率:53%
株価(5/23 終値):1,895円 Fモデルによる理論株価:2914円(5月20日by岩元泰晶)
●VTホールディングス(7593)【 2+→2+】
「26/3期は新車供給不足改善を想定し営業過去最高益を同社は見込む」
TIWでは投資評価は「2+」を維持。理由は、(1)25/3期は一過性の要因から営業減益となったが、国内新車販売の減少(新型車発売の端境期が続く日産車の販売が不振)を海外販売増加で補い新車販売台数を伸ばしたこと、新車以外の部門堅調により粗利益段階では確り増益を確保したことなどが評価できる、(2)26/3期は営業過去最高益更新が見込めること、(3)中核の自動車販売関連において、採算の高いサービス部門業績を管理顧客基盤の拡大とともに確り伸ばしていること(同部門の売上収益は全体の15%弱ながら粗利益では3割強を占める)、ビジネスモデルの柱であるM&Aを着実に進めていることなどを踏まえると中期的にも業績拡大が見込める、(4)26/3期TIW予想PER8.4倍、TIW予想配当利回り5.02%などの株価指標面にも割安感があること、などによる。
予想ROE:8.5% PBR:0.8倍、来期予想PER:7.3倍、来期予想EPS成長率:14%
株価(5/23 終値):479円 Fモデルによる理論株価:560円(5月23日by高田悟)
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。
算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。

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