今週の注目レポート (8月30日)

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。


●ドリーム・アーツ(4811)【 1→1】

「上期は販促費用かさみ微減益、24/12通期は3割営業増益へ」
投資判断「1(Buy)」を継続。目標株価を3,790円へと引き上げる。TIW業績予想を上方修正。ホリゾンタルSaaSの一段の伸長が、主な修正要因。24/12期上期(1~6月)の連結業績は、売上高2,415百万円(前年同期比10%増)、営業利益は361百万円(同2%減)となった。「SmartDB」を中核とするクラウド事業が伸長。損益面では、販促に伴い人件費や広告販促費がかさんだ。24/12期通期の会社予想は上方修正。リゾンタルSaaSにおける新規大型案件の増加、バーティカルSaaSにおける大規模チェーンへの導入進展、が主な修正要因。
予想ROE:25.9% PBR:4.6倍、来期予想PER:13.7倍、来期予想EPS成長率:28%
株価(8/30終値):2,487円 Fモデルによる理論株価:3142円(8月26日by岩元泰晶)

●ニフコ(7988)【 2+→2+】
「1Qは2桁営業増益で順調に発進、営業利益率は13.8%へ上昇」
TIWでは投資評価は「2+」を維持する。理由は、(1)1Q(4-6月)は2桁営業増益となり25/3期は順調にスタートした、(2)1Q決算では、為替による増益効果を除いても営業段階で増益を確保したこと、ドイツ事業売却効果もあり営業利益率は前年同期の11.5%→13.8%へ上昇した、地域セグメントでは日本が唯一自動車生産台数減少により減益となったが、それでも固定費等の管理により日本の利益率は前年同期から改善したことなどがポジティブである、(3)TIWでは25/3期は営業過去最高益更新を見込む同社計画上振れを見込むこと、更には(4)25/3期TIW予想PER13.2倍などの株価指標面にも割安感があること、などによる。
予想ROE:10.9% PBR:1.5倍、来期予想PER:12.2倍、来期予想EPS成長率:9%
株価(8/30終値):3,723円 Fモデルによる理論株価:5040円(8月29日by高田悟)

●霞ヶ関キャピタル(3498)【 新規→2+】
「株価は急速に出直ってきたが、成長性の高さから最高値更新を目指すとみる」
コンサル型ディベロッパー。開発型ファンドを活用し開発リスクを抑えつつ資本効率を高める独自のビジネスモデルで高ROEを実現している。需給ギャップのあるアセットを先んじて探し出す嗅覚に優れ、現在、開発しているアセットタイプは、アパートメントホテル、冷凍冷蔵倉庫、ホスピス。積極的な開発用地の仕入れによりパイプラインを積み上げ、業績は急成長を続けている。3Q累計(9-5月)業績は前年同期比では大幅増収増益ながら通期会社予想に対する進捗率は低いが、物件売却が4Q(6-8月)偏重によるもの。4Qは予定通り売却が進んでいる。24/8期業績は概ね期初会社予想線で着地するとみる。
予想ROE:37.1% PBR:6.1倍、来期予想PER:14.9倍、来期予想EPS成長率:94%
株価(8/30終値):14,950円 Fモデルによる理論株価:25373円(8月30日by堀部吉胤)

 

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。
算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。