今週の注目レポート (12月2日)
【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。
●豊田通商(8015)【 2→2+】
「上期純利益は過去最高、2Qが好調に推移し通期計画を上方修正」
TIWでは前回レポート時に投資評価を「2+」→「2」へ引き下げたが、今般、再度[2+」へ引き上げる。理由は、TIWの懸念は杞憂に終わり2Q業績は堅調に推移し23/3期上期は過去最高純利益を更新したこと、中間時点での通期計画の上方修正と年間配当金予想増額修正がポジティブである、再生エネルギーやアフリカ事業などの強化を図る成長分野が上期の好業績に確り寄与していることが評価でき、市況や自動車生産・販売関連が一次的に悪化しても成長分野の拡大により従来に比べ安定的で堅調な業績展開が中期的に期待できること、更には、TIW23/3期予想PER6.8倍などの株価指標面にも割安感が強いことなどによる。
予想ROE:13.3% PBR:1.0倍、来期予想PER:6.6倍、来期予想EPS成長率:2%
株価(12/2終値):5,150円 Fモデルによる理論株価:8,559円(11月30日by高田悟)
●朝日インテック(7747)【 2+→2+】
「海外を中心に業績は上振れ基調。株価の見方は従来通り」
血管内カテーテル治療の症例数回復による需要増を背景に、海外のメディカル事業が収益を牽引する前22/6期の流れが今1Qも継続している。日本は償還価格下落や内視鏡OEM取引中止もあり減収を記録。一方、海外が症例数回復や円安の影響を除いても好調で、総じて会社計画比強含みの推移となった模様。製品ラインアップ拡充の効果も表れつつある印象で、良好な進捗とTIWでは捉えている。日本はもともと減収を見込む一方、海外が欧米を中心に伸び全体を牽引する見通しであった。海外が円安に加えて堅調な需要が確認できたことで、今後も特に海外で新製品やラインアップ充実の効果が期待でき、期初想定より収益が上回る余地が出てきたとTIWでは考える。通期TIW予想を今回引き上げた。
予想ROE:10.7% PBR:5.4倍、来期予想PER:42.3倍、来期予想EPS成長率:15%
株価(12/2終値):2,473円 Fモデルによる理論株価:807円(12月1日by服部隆生)
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。
算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。