今週の注目レポート (4月26日)

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。

 

●小糸製作所(7276)【 2+→2+】
「20/3期は減益を計画も為替影響や成長への費用増が主因、懸念は不要と考える」
19/3期決算は営業微減益となったが、上海小糸を連結から外し、ブラジル新工場を立上げたことなどを踏まえると評価できる内容。
20/3期は19/3期から売上横這い、営業減益を見込む計画内容だが、為替影響除けば増収見込みであり、為替影響や成長に向けての設備投資、研究開発費の大幅増から減益を想定しており懸念は不要と考える。更には、主要市場で車載ランプLED化進展と拡販により売上を着実に伸ばしており、好採算のLEDランプ比重増による中期的成長見通しに変化がないこと、20/3期TIW予想PER16.8倍など株価指標面にも成長銘柄として特段割高感がないと考える、などから投資評価は「2+」を維持する。
予想ROE:12.4% PBR:2.4倍、来期予想PER:15.1倍、来期予想EPS成長率:11%
株価(4/26終値):6,620円 Fモデルによる理論株価:5,870円(4月24日by高田悟)

●太平洋工業(7250)【 1→1】
「2事業が揃って好調、19/3期は2桁増益、計画を上回り、配当予想を引き上げ」
25日公表の19/3期決算ではプレス・樹脂製品、バルブ製品の主力2事業が揃って大幅増収となり、設備投資が過去最高となるなど費用が嵩む中で2桁営業増益となったこと、営業利益で計画を7億円上回って着地したこと、年間配当予想を引き上げた(1株当たり28円→33円)ことなどポジティブに評価できる。20/3期は営業微減益を計画も、保守的で上振れが見込め、TIWは増益、営業過去最高益更新を予想、などに加え、中期的な業績見通しも堅調であり、20/3期TIW予想PER11.9倍など指標面も割安から評価は「1」を維持。
予想ROE:8.8% PBR:1.1倍、来期予想PER:10.4倍、来期予想EPS成長率:15%
株価(4/26終値):1,816円 Fモデルによる理論株価:2,006円(4月26日by高田悟)

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。
(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)〔http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。 ※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。