今週の注目レポート (2月15日)

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。

 

●スズキ(7269)【 1→1】
「4Qは国内好調持続とインド挽回などにより3Qから大きく上向く見通し」
19/3期3Q累計(4-12月)決算を発表。インド販売失速などから3Q(10-3月)が悪化した。しかし、同社計画では4Q(1-3月)は3Q比で大幅営業増益、営業利益率は9.7%と小さなクルマを中心とする中で高水準の収益率への回帰が見込まれることから大きな懸念は不要と考える。むしろ、中間時点で上方修正した通期計画を維持したことが評価できる。通期計画は過達が見込め、更には、特殊要因、新興国通貨安、原材料高、成長費用増などにより19/3期は一旦、失速も、国内での売上構成改善、高稼働持続、インド市場成長取込みなどにより中期的に堅調な業績展開が見込めるとの見方に変化はない。
予想ROE:13.9% PBR:1.9倍、来期予想PER:11.0倍、来期予想EPS成長率:2%
株価(2/15終値):5,629円 Fモデルによる理論株価:5,556円(2月12日by高田悟)

 

●大阪ソーダ(4046)【 1→1】
「機能化学品の回復がみえる好決算」
3Q決算は増収増益かつ最高益で着地した。今3Qでは機能化学品の回復が目立った。機能化学品のセグメント利益(四半期単独)が17/3期4Q以来前年同期比でプラスに転じた。2Qまでは基礎化学品の価格上昇で業績を牽引してきたが、機能化学品も業績を牽引する役に復活した。基礎化学品好調と機能化学品の回復は継続すると見ており、3Q迄の利益進捗率90%超であるにもかかわらず株価バリエーションは依然低くこの状況を織り込んでいない。そのため、TIW業績予想を上方修正し、投資評価「1」を継続する。
予想ROE:10.1% PBR:1.1倍、来期予想PER:10.7倍、来期予想EPS成長率:3%
株価(2/15終値):2,734円 Fモデルによる理論株価:3,370円(2月14日by山方秀之)

 

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。
(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)〔http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。 ※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。