日経平均39,000円にようやく回復するも上昇勢い強まることなく推移中…日本株さらに上昇する可能性は?~2024年6月28日版~

2024/06/28

 

ようやく「日経平均株価39,000円」を回復しました!と威勢よく言いたいところですが、今週も大きくても約1.3%の上昇を見せただけで小幅変動が続いています。

もちろん下落することなく回復したことは嬉しいことですが、気がついたらここまで上昇していたと思う人が多いのではないでしょうか。

今週は約1.3%の上昇を除けば他は1%未満の変動です。じわじわと上昇したわけでもなく、この株価水準なので円単位で見ると、ここまで上昇したというのが妥当かもしれません。

しかしながら、上昇の勢いに関係なく日経平均株価が39,000円を回復したことは事実であり、嬉しい材料でしょう。では、ここから日本株は更に上昇して4万円を狙う動きを見せるのでしょうか。

そこで今回も、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは2024/6/14~2024/6/27の日経平均株価と株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

これらの指数をふまえると、今週の株式市場は先週と異なり日経平均株価と株式市場全体が”ほぼ連動している週”でした。

また、これまで無風状態に近い状況でしたが、先週よりはトレンドが発生し、株式市場に動きが出てきたように見受けられます。

詳細を見ると、週初めの6/24は日経平均株価が0.54%の上昇を見せました。ただし、この上昇幅の小ささが表すように、株トレンド指数はどれも発生が小さく、まだ無風状態に近い状況でした。

しかし、6/25になると少々状況が変化してきました。日経平均株価は0.95%と1%未満の上昇でした。まだ無風状態を脱してはいないものの、株トレンド指数の中で最も目立つ指数が天井指数でした。

6/26になると約1週間振りに上昇傾向を示す天井指数の水準が「20」に達しました。また、それに連動するように日経平均株価も約1.3%の上昇を見せ、少しずつ上昇への勢いが出てきていることがわかります。

6/27は上昇傾向を示す天井指数が更に上昇しましたが、日経平均株価は0.82%の下落になり、両社の連動性はなくなりました。

このように今週は、とても小さなものですが上昇傾向に向かおうとしている動きが見らてました。しかしながら、6/27だけは株トレンド指数と日経平均株価の連動性がなくなり反対の動きをしていました。

しかし、その日経平均株価も1%未満の下落です。円単位で見ても300円台の話ですので、今の日経平均株価の水準を考慮すれば特に問題になるような場面ではなかったでしょう。

このように今週は、一時的に日経平均株価と株トレンド指数の連動性がなくなるものの、全体としては日経平均株価の上昇のイメージよりも大きな上昇が株式市場全体には発生していると感がられるでしょう。

ただし、それはあくまでも小さな発生であり、株式市場を牽引するような発生ではありません。そのようなこともあり、今週の上昇は上昇への第一歩などの大げさなものではなく、通常運行の中、じわじわと株価が上昇していた週だったのでしょう。

では、直近2ヶ月間の状況もふまえて、現状をより詳しく見てみましょう。日経平均株価を基準に見ると、今週は日経平均株価が39,000円を回復したとはいえ、2ヶ月単位で見ると、引き続き横ばいに推移していることが分かります。

そのようなこともあり、こちらも引き続き上値目安は39,000円付近~下値目安は37,000円付近のボックス圏を推移していることがあります。

なお、すでに上値目安39,000円付近に到達していることもあり、すでに上抜けし上昇を開始すると考える方もいるかもしれません。

ですが、日経平均株価が39,000円を超えてくると、同じ割合でも円単位での株価変動が大きくなります。つまり、今の株価水準ではまだ誤差の範囲とも言えるので、あくまでも上抜けせず上値目安39,000円付近にいると捉えるのが良いでしょう。

一方、株トレンド指数を基準に見ると、天井指数が少しずつ上昇してきていることが分かります。しかし、上でもお伝えした通り、株式市場全体を牽引するような水準には届いていません。

この2ヶ月間の横ばい状態の中で天井指数の最も高い水準は「48」ですので、直近の水準「20」程度では、ほとんど上昇の勢いがないと言っても過言ではないでしょう。

よって、この株トレンド指数の状況をふまえても、現状は上昇トレンドの入口というわけではなく、まだボックス圏の上値付近でウロウロする可能性があると考えられます。

このように両者の状況をふまえても、この日経平均株価39,000円回復はこれからの上昇を示すものではなく、なんとなく上昇してきたというのは言い過ぎかもしれませんが、理由なき気まぐれの上昇に近いでしょう。

とはいえ、このような節目をこえると、いわゆる投資家心理が変わり上昇が好転する場合もあります。可能性は低いと思いますが、そういったこともあるとだけ考えておくと良いでしょう。

今週上昇して日経平均株価39,000円回復したとはいえ、引き続き状況はあまり変わっていないと読み取れます。また、引き続きボックス圏を推移していることもあり、無風状態を脱した水準にも至っていません。

あわくここから上昇することを期待したいですが、そこは引き続き中立に見ておくと良いでしょう。今の勢いを考慮すると考えにくいですが、ボックス圏を上抜けするシナリオと、横ばいが続きシナリオ、そして万が一のときように下落するシナリオを想定しておくと良いでしょう。

では補足として株式市場全体の需給バランスも見ておきましょう。タイムラグはありますが最新の 「投資主体別売買動向」を見ると、需給バランスは、以下の通りでした。

  • 外国人投資家:わずかに売りが強まる→わずかに売りに戻る
  • 個人投資家:やや買い→やや買に上がる
  • 日本の機関投資家:買い→わずかに買いに下がる

3者をまとめると全体の需給バランスは「ほぼ均衡」です。グラフを見ると、ほぼ中央によっているので「これでは株価が動かない」と瞬時に分かるような状況です。

強いて言うなら、外国人投資家の動きが前回よりも活発になっているように見受けられます。需給バランス上では、まだ「売り」ですが、気がつけば、ほぼ中立に近い売りです。

そのようなことをふまえると、良い材料になりそうなものがありつつ、引き続き株価が動きにくいボックス圏での推移続くかもしれません。

上抜けを期待したいところですが、そういった勢いも足りませんので、引き続きボックス圏であることを前提にしながら推移を見ていくと良いでしょう。
 

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2024/6/27(木)時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) ー高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)ー

トレード歴12年以上の現役トレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。単年で負ける年もあったものの12年間以上、安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。

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