「菅総理」誕生で、1ヶ月後…2ヶ月後…半年後…株価どうなる?

2020/09/14

 

本日、自民党総裁選挙が行われ「菅総理」の誕生が決定しました。コロナウイルスの問題が解決しない中で、この政治的な動きも気になるところでしょう。しかし、私たち個人投資家が最も気になるのは、長期政権であった安倍内閣から、菅内閣になると、株価がどう動くかでしょう。

そこで今回は、この20年間に起きた「病が理由で交代」後の株価と、「長期政権退陣」後の株価動向に注目し、菅内閣誕生後の株価動向を考えてみましょう。

 

小渕内閣退陣後の株価は?


病が原因で退陣した内閣として、代表的なものは2000年4月に退陣した「小渕内閣」でしょう。小渕内閣退陣後、第1次森内閣が誕生し、第2次森内閣へと続いていきました。

では、この小渕内閣の退陣後、森内閣になり、どのような株価の変動があったか見てみましょう。今回は、大まかな動向を見ることを目的に「東証一部」の全銘柄を売買したら、どのような結果が出るのか調べてみました。

1ヶ月後、2ヶ月後、半年後、1年後のデータ分析の結果が、こちらです。

シナジスタ:小渕内閣退陣後の株価
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

この結果を見る限り、1ヶ月後は下落しているものの、その後は上昇しています。ただし、2000年、2001年の日経平均株価の年足を調べてみると「陰線」をつけていることが確認できます。

また、データ分析の結果を見ても、半年後と1年後の上昇が5%程度と、それほど大きくないことが読み取れます。よって、小渕内閣退陣後の森内閣は、年間を通じて株価が大きく上昇しなかったと考えられるでしょう。

次は、この森内閣のあとに誕生し、ここ20年の中で長期政権の代表として挙げられる「小泉内閣」退陣後の株価を見ていきましょう。

 

小泉内閣退陣後の株価は?


小泉内閣は、2001年に第1次小泉内閣が誕生し、2006年の第3次小泉内閣まで続き、通算在職日数1,980日の長期政権の代表例でしょう。第3次小泉内閣退陣後、第1次安倍内閣が誕生しました。

では、この第3次小泉内閣退陣の退陣後、安倍内閣になり、どのような株価の変動があったか見てみましょう。1ヶ月後、2ヶ月後、半年後、1年後のデータ分析の結果が、こちらです。

シナジスタ:小泉内閣退陣後の株価
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

この結果を見る限り、1年後は下落しているものの、それ以前は上昇傾向が見られます。なお、2006年、2007年の日経平均株価の年足を調べてみると、2006年は「陽線」、2007年「陰線」をつけていることが確認できます。

上のグラフと第1次安倍政権の誕生が9月末であることを考慮すると、西暦が2006年から2007年に変わる前後3ヶ月間は株価が上昇傾向にあったことが分かります。ただし、その上昇は最大でも6%程度で、それほど大きな上昇ではないことが読み取れます。

また、日経平均株価が2007年に陰線をつけているのと同様に、内閣発足から1年後の株価は下落傾向でした。よって、このときは年間を通じて半年地点をピークに株価が上昇し、その後、一気に下落したことが確認できます。

次は、この小泉内閣退陣後に発足したものの、病が理由で退陣した「第1次安倍内閣」退陣後の株価を見ていきましょう。

 

第1次安倍内閣退陣後の株価は?


第1次安倍内閣は、2006年に発足したものの持病が原因で2007年に退陣しました。安倍内閣退陣後、福田(康)内閣が誕生しました。

では、この第1次安倍内閣の退陣後、福田(康)内閣になり、どのような株価の変動があったか見てみましょう。1ヶ月後、2ヶ月後、半年後、1年後のデータ分析の結果が、こちらです。

シナジスタ:第1次安倍内閣退陣後の株価
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

この結果を見る限り、明らかな下落傾向が見られます。2007年、2008年の日経平均株価の年足を調べてみると、どちらも「陰線」をつけていることが確認できます。特に、半年後と1年後は、20%以上の下落傾向があり、より下落傾向が加速しているように見受けられます。

以上が、病が理由もしくは長期政権後の株価動向の分析結果です。データが少ないので、あくまでも参考程度のデータ分析ですが、以上のようなことが分かりました。

 

菅内閣誕生で株価どうなる?


では、この菅内閣誕生で、株価はどうなるのでしょうか。これまでのデータ分析を見る限り、前内閣退陣後から1~2ヶ月後までは、比較的「株価が動きにくい」可能性が高いでしょう。あくまでも予測の範囲にはなりますが、新内閣誕生で期待や様子見が起きる期間が、この期間なのかもしれません。

そして、その後、日の経過とともに新内閣への評価が株価に現れ、期待が継続すれば上昇、期待が低下すれば下落という動向があるのかもしれません。

ただし、上昇はそれほど大きくなく、下落は大きく動くことがデータ分析から読み取れます。

なお、補足のデータとして、今回の分析期間である「2000~2008年」と「2012~2019年」の日経平均株価の年足を確認すると、以下の通りでした。

 

・2000~2002年:陰線(小渕・森・第1次小泉内閣)
・2003~2006年:陽線(第1~3次小泉・第1次安倍内閣)
・2007~2008年:陰線(第1次安倍・福田(康)内閣)
・2012~2017年:陽線(第2~3次安倍内閣)
・2018年:陰線(第3次安倍内閣)
・2019年:陽線(第3次安倍内閣)

 

こちらも少ないデータではありますが、「長期政権」は上昇傾向があり、「短期政権」は下落傾向があると読み取れます。

これを見る限り、政権への期待感も重要かもしれませんが、政権の長さと株価は関係しているとも考えられるでしょう。そして、その分析点になるのが2ヶ月後もしくは半年後になる可能性が高いと読み取れます。

このように政治的な視点から株価を考えるのは、よほどの専門家ではない限り非常に難しいものです。データ分析を使ったので、ここまで読み取ることができましたが、もしデータ分析がなければ、ここまで読み取るのも難しいでしょう。

だから、基本的に私は株価の予測はしていません。しているのは、このような株価の動向分析です。

 

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) 高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック

 

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