なぜ、決算内容が良くても株価が下がるのか?

2020/05/30

 

「なぜ、決算内容が良くても下落することがあるのか?」反対に「なぜ、決算内容が悪くても上昇するのか?」このような疑問を持ったことはありますか?私たち独自の調査で約100名の個人投資家に「投資で最も難しいと感じること」を調査したところ、このようなものがTOP3に出てきました。

 

個人投資家が「投資で最も難しい」と感じることTOP3


【TOP3:投資で最も難しいと感じること】
第1位:損切り・利益確定のタイミング
第2位:買いのタイミング
第3位:株価動向の予測

そして、その理由として案外多かったのは「なぜ、決算内容が良くても下落することがあるのか?」反対に「なぜ、決算内容が悪くても上昇するのか?」ということでした。理屈で考えれば、決算内容が良ければ上昇し、悪ければ下落するはずでしょう。だから、そう疑問に感じるのも当然かもしれません。

しかし、実際は逆方向に動くことがあります。なぜ、このようなことが起きるのでしょうか?そこで今回は「なぜ、このようなことが起きるのか?」を解説します。そこで、その理由を解説するにあたり、これから4つの銘柄の株価動向を見てみましょう。

 

ソニー<6758>の本決算前後の株価動向は?


こちらはソニー<6758>の本決算を挟んだ1ヶ月間の株価動向です。

シナジスタ:ソニー<6758>の本決算前後の株価推移
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

2000年から2019年の傾向を見ると、全体的に、株価が上下に推移していることが分かります。小幅な動きをする年もあるのですが、大きく動いている年も頻繁に見られます。特に、下落時は、約10%の下落が見られます。

また、株価の平均変動率を見ると上昇時は「8.4%」、下落時は「-11.2%」と、上下ともに10%近い変動があることが分かります。よって、同社は決算前後で株価が「変動しやすい」ことが分かるでしょう。次は、NTTドコモ<9437>を見てみましょう。

 

NTTドコモ<9437>の本決算前後の株価動向は?


こちらはNTTドコモ<9437>の本決算を挟んだ1ヶ月間の株価動向です。

シナジスタ:NTTドコモ<9437>決算前後期間の株価の推移
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

2000年から2019年の傾向を見ると、全体的に、2003年と2004年は、比較的大きな変動がありますが、全体的に上下がそれほどありません。2003年と2004年を除けば、株価の変動幅は上下に関係なく小さいことが分かります。

また、株価の平均変動率を見ると上昇時は「4.0%」、下落時は「-4.8%」と、それほど上下に変動していないことが分かります。先ほどのソニー<6758>は、上下に10%近い変動がありました。それをふまえると、ずいぶん穏やかな動きをする銘柄だと考えられるでしょう。

よって、同社は決算前後で株価が「比較的変動しにくい」ことが分かるでしょう。次は、ソフトバンクグループ<9984>を見てみましょう。

 

ソフトバンクグループ<9984>の本決算前後の株価動向は?


こちらはソフトバンクグループ<9984>の本決算を挟んだ1ヶ月間の株価動向です。

シナジスタ:ソフトバンクグループ<9984>の本決算前後の株価動向
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

2000年から2019年の傾向を見ると、非常に判断が難しいところですが、全体的に下落傾向が強いことが読み取れます。ただし、その中でも特徴的なのは、「株価が動くときは、大きく動くこと」かもしれません。

例えば、2000年は30%以上の下落、2003年は20%以上の上昇、他の年では10%以上株価が上下するときが見られます。その一方で、株価の変動が穏やかな年もあります。

つまり、この数字を見る限り、投資家の期待がそのまま反映されているのではないかと考えられます。実際、今月の決算発表前に、様々な情報は流れたものの、株価はそれほど崩れていません。

同社は代表が話題になることも多いので、決算発表で左右される印象があるかもしれません。ですが、株価の平均変動率を見ると上昇時は「9.3%」、下落時は「-9.0%」と、ソニー<6758>に似ています。こう考えると、同社は決算前後で株価が「変動しやすい」ですが、想像以上ではないこと読み取れます。

 

なぜ、決算内容が良くても株価が下がるのか?


「なぜ、決算内容が良くても下落することがあるのか?」「なぜ、決算内容が悪くても上昇するのか?」この理由は何なのでしょうか?それは、このように株価動向を把握しているか、それとも把握していないかの違いが、一つの要因とも考えられます。

 

なぜなら、思った方向に株価が動かないのは「株価の動きを予想してしまっている」可能性が高いからです。

 

もし、予測をせずに、このような株価動向を知っていれば、「この銘柄は◯%の下落幅で下落する確率が高い」ということや、「この銘柄は株価が変動しやすい」などが分かります。

つまり、これらを把握していれば、カンの良いあなたであれば「決算で株価がどうなるか?」と予想するよりも、効率良く投資判断ができるでしょう。

だから、基本的に私は株価の予測はしていません。しているのは、このような株価の動向分析です。

 

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) 高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック

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