米国IT関連企業の成長をけん引する『AI』

2018/07/27

米国IT関連企業の成長をけん引する『AI』

米国の企業業績見通し(S&P500指数、トムソンロイターズ予想、7月10日)を見ると、情報技術(IT)セクターは2018年1-3月期の前年同期比+36.5%から減速するものの、4-6月期は同+25.5%と二桁成長が続く見込みです。また2018年通年では前年比+22.4%と、2017年通年の同+20.9%を上回る勢いとなりそうです。こうしたIT企業の好調な決算の背景には、人工知能(『AI』)の活躍もあると言えそうです。

【ポイント】米国のIT関連企業の決算は好調

『AI』などがけん引して売上高は高い伸び

■グーグルの持ち株会社アルファベットの2018年4-6月期決算では、売上高は前年同期比+26%の約327億ドル、このうち86%を占め『AI』も活用されている広告収入は同+24%の約281億ドルと好調でした。

■マイクロソフトの2018年4-6月期決算では、売上高は同+17%の約301億となりました。なかでも、『AI』の「アジュール」を活用したインテリジェント・クラウド部門は同+23%の約97億ドルとなったほか、「アジュール」関連の売上高は同+89%と、全体をけん引しました。

【ポイント2】『AI』関連のニュースを目にする機会も増加

新聞記事数は右肩上がりで増加している

■各社の『AI』関連の売上高が増加しているように、IT企業同士や、IT企業とそれ以外の業界の企業との連携で『AI』を活用する事例が増えています。この動きはマスコミ等の報道が増えていることからも分かります。

■例えば、⽇本経済新聞の朝⼣刊の⾒出しの数を調べると、2018年上期の『AI』関連記事数は470件と、昨年同期の437件や、3年前同期の85件と比べて増加しています。

 

180727MK

 

【今後の展開】『AI』はまだまだ進化し、今後も新しいサービスがさらに身近に

■幅広い企業がビジネス機会の拡大を目指して、『AI』の開発や連携を進めていますが、これによって『AI』の機能はさらに進化を遂げています。例えば、グーグルは音声アシスタント機能が電話で顧客応対をする、「コンタクトセンター『AI』」を開発しています。顧客の要望を聞いて自然に応答するだけではなく、状況に応じて人間の担当者につなぐことができるようです。このほか、マイクロソフトの「アジュール」は、企業がデータベースなどシステムに『AI』を組み込み、クラウド経由で活用する流れが広がっています。『AI』は近年飛躍的に進化しており、今後も新しいサービスなどの市場拡大を身近で体感できる機会も増えそうです。

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。

(2018年 7月27日)

印刷用PDFはこちら↓

米国IT関連企業の成長をけん引する『AI』

関連マーケットレポート

2018年6月27日 成長戦略で注目の『Society5.0』って何?

2018年5月 7日 欧州委員会が『AI』の推進指針を公表

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友DS マーケット・レポート   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ