ますます身近で広がる『自動運転車』

2018/05/10

ますます身近で広がる『自動運転車』

人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)の活用で私たちの生活はどんどん便利になっています。自動車業界では『自動運転車』の開発が進められています。現在は、5段階に分けられる自動運転の技術のうち、レベル1~2に当たる先進運転支援システムが普及しています。そしてレベル3~4に当たる『自動運転車』の実証実験も各地で重ねられつつあります。 “運転席に人がいない車”が身近に走る日もそう遠くはなさそうです。

【ポイント1】「あっ!運転席にだれもいない・・・!」そんな光景が日常に?

警察庁から公道実証実験に係る基準が策定され、各地で実証実験が行われている

■『自動運転車』の実用化に向けて、各地で様々な実証実験が行われています。最近では、今年2月に全日空とソフトバンク系のSBドライブが羽田の公道で、通常の運転操作はシステムが行い緊急時のみドライバーが対応するレベル3と、緊急時の対応も含めて全ての運転操作を自動化するレベル4の、自動運転バスの実証実験を行いました。また3月には、日産自動車とDeNAが無人運転車両を活用した実証実験を行いました。

■これまで警察庁は、ドライバーがいない『自動運転車』の公道での走行を認めてきませんでした。しかし2017年6月に、「遠隔型自動運転システムの公道実証実験に係る道路使用許可の申請に対する取扱いの基準」が策定されました。これにより、ドライバーがいない『自動運転車』の実証実験が可能となり、実用化に向けての動きが一層加速すると思われます。

【ポイント2】宅配便を乗せた『自動運転車』がやってくる!

『自動運転車』導入を見据えた新サービスを展開

■『自動運転車』の普及により、交通事故の削減や交通渋滞の緩和、ドライバー不足などの様々な社会問題の解決が期待されています。例えば、ヤマト運輸とDeNAは、2017年4月から藤沢市で配送等の実証実験を行っています。「ロボネコヤマト」というロッカー式の保管ボックスを搭載した配達車を、指定した場所に呼んだり、地域の商店の商品をまとめて受け取ること(買い物代行サービス)ができます。現在はドライバーが運転していますが、将来的に『自動運転車』の導入も見込まれています。

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【今後の展開】『自動運転車』は実証実験を重ね、実用化が着実に近づく

■『自動運転車』は、自動車業界を始め関連企業での技術革新に加え、実証実験で経験を重ねることでその実用化が着実に近づいています。今後、レベル3以上の『自動運転車』が実際に公道を走行するためには、自動運転システム下での事故発生に伴う責任問題など、関連法の整備が必要ですが、“運転席に人がいない『自動運転車』”を目にすることも増えそうです。

※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。

(2018年 5月10日)

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