『平均寿命』が最高更新、老後資金は大丈夫?
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厚生労働省が7月27日に発表した「簡易生命表」によれば、2016年の日本人の『平均寿命』は男女ともに過去最高を更新しました。国際比較では、女性は2年連続で世界2位で、男性は前年の4位から2位に上がりました。世界有数の長寿国である日本は、財政難から社会保障制度をどう維持していくかが課題となっていますが、個人としても「長生きリスク」に備える必要がありそうです。 |
【ポイント1】『平均寿命』は男女ともに過去最高を更新
国際比較では男女とも世界2位
■2016年の日本人の『平均寿命』は女性87.14歳、男性80.98歳と、いずれも過去最高を更新しました。『平均寿命』は各年齢での死亡率などから、その年に生まれた0歳児があと何年生きられるかを表したものです。厚生労働省は『平均寿命』の延びの背景について、「医療技術の進歩に加え、健康志向が高まり、対策も進み、自殺者が減ったことも影響している」としています。
■国際比較でみると、世界1位は男女とも香港で、日本は男女とも2位でした。
【ポイント2】『平均寿命』は更に延びる予想
「長生きリスク」への備えが必要
■『平均寿命』は戦後間もない1947年の女性53.96歳、男性50.06歳から大きく延びています。医療の進歩や健康志向に伴う生活習慣の改善で、今後も延びると予想されます。
■厚生労働省の推計では、2016年に生まれた男女の人数が半分になる「寿命中位数」は、女性が89.97歳、男性が83.98歳と、『平均寿命』と比べ約3歳上回っています。
■女性の2人に1人は90歳まで生きるなど長生きは良いことですが、それだけ老後に必要な資金が増えるということを忘れてはいけません。社会保障費の抑制が喧伝されるなか、「長生きリスク」へ備えた老後資金づくりが必要です。
【今後の展開】早めに老後資金への備えを
■老後資金への備えは、現状の超低金利時代の下では、預貯金だけでは不十分と考えられます。老後資金を着実に貯めるためには資産運用が必要になり、内外の株式や債券、預貯金などバランスを考えて分散投資をしていくことが大切です。また、少額投資非課税制度(NISA)、確定拠出年金(DC)、個人年金保険などの税制優遇措置を利用することも有力な選択肢と思われます。老後資金への備えは、積立投資を含め長期投資を心掛けることも重要です。
(2017年 8月 1日)
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