米国の雇用統計(2015年9月)~海外経済の変調が雇用に影響~

2015/10/05

米国の雇用統計(2015年9月)~海外経済の変調が雇用に影響~

【ポイント1】雇用者数は14.2万人増

海外経済の変調が影響
■9月の非農業部門雇用者数は前月比14.2万人の増加となり、市場予想(ブルームバーグ集計)の同20.1万人増を大幅に下回りました。

■中国経済の減速や金融市場の動揺が、米企業の採用意欲を鈍らせたようです。

■過去2カ月分も合計で5.9万人ほど下方修正されたことから、雇用のトレンドは下向きに転換した可能性があります。

■9月の雇用を業種別に見ると、小売業やレジャーといった消費関連はやや上向いてきましたが、サービス業の中心をなすビジネスサービスや教育・医療が低調でした。

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【ポイント2】失業率は5.1%

賃金上昇率は前年比2.2%増
■一方、失業率は5.1%でした。前月比横ばいです。労働需要(就業者数)は減少したものの、労働供給(労働力人口)がそれを上回る落ち込みとなったためです。あまり良い内容とは言えません。

■時間当たり賃金も前月比横ばいでした。前年比では2.2%増と相変わらず低い水準にとどまっています。労働需給は改善傾向にありますが、その影響はまだ賃金には波及していないようです。

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【今後の展開】年内利上げの可能性は大きく後退

■9月の雇用統計は、10-12月期以降の景気見通しに対して不透明感を投げかける結果となりました。

■FRBの年内利上げの可能性は大幅に低下したと判断されます。

 (2015年10月5日) 

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