三井住友DSアセットマネジメントのストラテジストが考える 2019年度の経済と金融市場
三井住友DSアセットマネジメントのストラテジストが考える 2019年度の経済と金融市場
~2019年度の世界経済・金融市場の全体感~
■製造業の調整が長引いていますが、米国をはじめとした各国の中央銀行は引締め的な政策スタンスを景気刺激的な方向へ修正しています。また、中国などでは財政政策の積極化も見られます。米中通商協議や英国のEU離脱等のリスク要因はありますが、世界経済は緩やかながら徐々に安定から改善へ向かうと見込みます。金融市場では、景気減速懸念が容易には晴れず、悲観と楽観の間で揺れ動く状況が続くと見られますが、景気の安定化が確認されるにつれて、リスク選好度が高まっていく相場展開を見込みます。(吉川)
~2019年度の日本株式相場の注目点~
■小型株の利益成長に注目しています。2019年度の上場企業の経常利益は増益を維持すると予想しますが、小型株の増益率は相対的に高くなっています。しかも、「情報技術」セクターの時価総額ウエイトが相対的に高いのが特徴です。「情報技術」は日本企業が発展するための中核をなす技術であり、中長期的な視点からも注目しています。(石山)
~2019年度の日米政治と日米株価の関係~
■政治の視点から日米株式市場は、年度前半高、年度後半安が考えられます。年度前半高の理由は米中の通商協議決着です。交渉は着実に進んでおり、近日中の合意の可能性があります。一方、米大統領選への注目が高まる年度後半はトランプ氏の政策リスクが再燃する可能性があります。また、消費増税後の日本経済が市場に懸念される点にも注意したいと思います。(門司)
~短期的な日本株式・ドル円相場の見通し~
■この先の日本株を見通す上では、米中通商協議の進展や米中経済指標の持ち直しなどで、景気悲観論が後退するか否かがポイントです。やや長い目でみれば、日本株は徐々に下値を固め、慎重ながらも上値を試す展開を予想します。ドル円は、日米金融政策に当面変更はなく、110円を中心とするレンジでの推移を想定しています。(市川)
(2019年4月1日)
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日本株式市場~成長期待をつなぐ小型株市場 中長期的な視点が重要
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