来週の金融市場見通し(2016年1月18日~2016年1月22日)
■来週の見通し
年明け以降の国内株は、1月13日こそ大きく上昇したものの、翌14日には一時日経平均株価が1万7,000円を割れるなど、不安定な動きが続いています。恐怖指数とも呼ばれる日経平均ボラティリティ・インデックスは、昨年末には19ポイント前半まで低下したものの、足元では33ポイントまで上昇してきています。来週は19日に、中国の10-12月期の実質国内総生産(GDP)、12月の鉱工業生産、小売売上高が発表されます。中国や原油価格などを睨みながら、内外金融市場の落ち着きを確認していくことになります。
◆株価 :引き続き底打ちを探る
中国不安などを背景に、日経平均株価は3か月半ぶりに一時1万7,000円を割り込みました。投資家心理が冷え込んでいることに加え、ドル円が軟調な動きになっていることも買いの手を鈍らせている模様です。もっとも、日経平均株価の予想株価収益率(PER)は14倍前半、騰落レシオも売られ過ぎの59.71%と、いつ押し目買いが入ってもおかしくない水準です。中国の経済指標、また人民元、中国株、ドル円などの動きを睨みながら引き続き底打ちを探ることになりそうです。
※日経平均株価のレンジについては、現在見直し中につき表記しておりません。
◆長期金利 : 0.2%前半のレンジ
中国景気の先行き不安に加え、原油安を受けた世界経済の減速懸念を背景に、投資家のリスク回避姿勢が強まり、安全資産とされる国債を買う動きが強まっています。14日には長期金利は一時0.19%と、これまでの過去最低の0.195%を下回りました。もっとも、低下し過ぎへの警戒から、0.19%を付けた後は0.2%台に押し戻される動きに。日銀の巨額の国債買入れを背景に良好な需給が継続する中、逃避需要が加わり長期金利は上昇しにくい環境で、低位での動きが続きそうです。
◆為替 : 一進一退
リスク回避から、逃避通貨とされる円を買う動きが強まり、ドル円は一時116円70銭まで下落しました。その後は人民元の下げ止まりなどを受け、やや持ち直しの動きに。米国では利上げが開始されていますが、米金融当局者から利上げのペースについて慎重な声が出てきています。また、米国債利回りが利上げ開始前の水準に戻っていることも、日米金利差からのドル高・円安圧力を弱めそうです。もっとも、原油価格や中国株などが落ち着いてくれば、円安地合いになる可能性があります。
■来週の注目点
中国GDP統計(15/10-12月期) 1月19日(火)午前11時発表
中国の実質国内総生産(GDP)は昨年7-9月期に前年比6.9%増となった後、10-12月期も同7%前後と、政府目標に沿った伸びが見込まれます。
中国では、製造業の景況感については依然として低迷しているものの、所得や消費は底堅い伸びを示しており、これを背景にサービス業は堅調とみられます。
今回発表されるGDPでも、「投資から消費へ」「製造業からサービス業へ」という、中国経済をけん引する部門の変化傾向が確認される見通しです。
また、同日発表の12月の小売売上高や鉱工業生産、固定資産投資についても注目され、総じて緩やかな回復が示されるものと見込まれます。
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