来週の金融市場見通し(2024年1月22日~2024年1月26日)

■来週の見通し

米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事が、政策の軌道修正は急がず、慎重に調整する必要があると述べたことや、堅調な米経済指標を受け、米利下げ観測がやや後退しています。他方、日銀は来週の会合では、能登半島地震の影響を見極める必要があるとして、政策修正しないとの見方が大勢です。植田日銀総裁の会見でマイナス金利解除時期などについて何らかの示唆があるかが注目されます。米主要企業の決算、米国内総生産(GDP)や東京都区部・消費者物価指数(CPI)なども確認したいところです。

◆株価 :上値の重い展開か

日本株は、上値の重い展開が予想されます。1月の日経平均株価は、円安や国内金利の低下などを好感した海外投資家の資金流入を背景に約2,000円上昇しました。ただ、今週は国内外の金利上昇を背景に高値圏でもみ合う動きとなっており、来週は利益確定売りに押される展開となりそうです。また、複数のFRB高官による早期利下げを否定する発言を受けた米金利上昇が継続すると投資家心理が悪化し、株価を押し下げる可能性があります。

◆長期金利 :日銀にらみ

長期金利は一時0.55%まで低下したものの、日銀が早期に政策修正に動かないとの見方や、FRB高官が早期の利下げ観測をけん制したことなどを受けて、0.6%台後半まで上昇しました。20年国債入札が低調だったことも、金利を押し上げました。日銀金融政策決定会合は現状維持の見込みですが、マイナス金利解除などに前向きな姿勢が示されると、やや不安定な動きになる可能性があります。40年国債入札も確認したいところです。

◆為替上値余地模索

ドル円は、徐々に上値を模索する展開が想定されます。12月の米小売売上高が3か月ぶりの大幅な伸びとなるなど、底堅い消費に支えられる形で米経済は前進しているとみられ、早期の積極的な米利下げ観測が後退しています。そのような環境下、ドル円は底堅い地合いのなか、徐々に上値を模索する可能性が高そうです。もっとも、今年の利下げ観測は引き続き根強く、米長期金利の上昇余地は限定的とみられることから、ドル円の上値も限られそうです。

◆Jリート :一進一退

東証REIT指数は、週初は1か月半ぶりの水準まで上昇したものの、その後は金利上昇を嫌気した売りや、利益確定売りが優勢になりました。訪日外国人客数が昨年12月に、12月として過去最高を記録するなど、大きく増加する中、インバウンド消費が拡大していることは安心材料です。引き続き、資産価格と比べた割安感などから、底堅い推移が見込まれます。とはいえ、金融政策をめぐる思わくに振らされることには注意が必要です。

来週の注目点

東京都区部・消費者物価指数(1月) 1月26日(金) 8時30分発表

東京都区部の消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は12月に前年比2.1%上昇と、11月の同2.3%上昇から伸びが鈍化しました。政府のエネルギー価格抑制策を受け、電気代が同21.7%下落したことがコアCPIを押し下げました。

1月のコアCPIも、前年比2%程度の上昇率が見込まれます。引き続き、生鮮食品を除く食料の価格上昇などが物価を押し上げそうです。今後も当面、賃金の引上げに伴うサービス価格上昇の動きも踏まえれば、コアCPIの上昇率は2%程度の水準で推移すると予想されます。

米個人消費支出(12月) 1月26日(金) 22時30分発表

11月の米個人消費支出(PCE)は、前月比0.2%増と前月より伸びが拡大しました。また、PCE総合価格指数は前年比2.6%上昇と前月より伸びが鈍化し、2021年2月以来の小幅な伸びとなりました。食品とエネルギーを除くPCEコア価格指数も同3.2%の上昇と前月より伸びが鈍化しました。

緩やかながら物価上昇圧力が緩和する中、米連邦準備理事会(FRB)によるこれまでの大幅な利上げや貯蓄の減少が今後も個人消費の重しとなりそうです。12月のPCEは前月比0.4%増程度、総合価格指数は前年比2.6%程度、コア指数は同3.0%程度の伸びが想定されます。

 

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