来週の金融市場見通し(2019年6月24日~2019年6月28日)

2019/06/21

■来週の見通し

注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)では、市場の早期利下げ期待に応える形で金融緩和に前向きな姿勢が示されました。来週は、20か国・地域(G20)首脳会議にあわせて開かれる米中首脳会談に注目が集まります。貿易交渉が進展し、3,000億ドル相当の中国製品に対する追加関税措置の発動が回避されるか予断を許さず、様子見姿勢も強まりそうです。また、イラン情勢の緊迫化には注意が必要です。

◆株価 : やや軟調な展開か

日本株は、やや軟調な展開が予想されます。米国やユーロ圏の金融緩和期待が足元の株価を支えているものの、その背景には世界経済の減速懸念があります。また、米国の利下げ観測に伴い、ドル安・円高が進んでいます。これらを踏まえると、米欧の金融緩和期待のみで日本株が上昇し続ける可能性は低いとみられます。また、G20大阪サミット時の米中首脳会談を控え様子見姿勢が強まりやすいことも、日本株の上値を圧迫しそうです。

◆長期金利 : 居所を探る

米国で早期利下げ観測が強まり、米長期金利は一時2%を割り込みました。欧米の金利低下や、黒田日銀総裁も金利低下をある程度許容する姿勢を示したことを受け、国内の長期金利も一時マイナス0.195%と約3年ぶりの水準まで低下しました。もっとも、米金利は年内3回の利下げを織り込みつつあり、金利低下も一服する可能性があります。国内の長期金利についても一段の低下には、低下し過ぎへの警戒感が強まりそうです。

◆為替 : ドル円はじり安基調

月末のG20大阪サミットにおいて米中首脳会談が行われることが明らかになり、日米株価は上昇したものの、米長期金利の低下を受けてドル円は下落基調です。来週は同首脳会談を控え様子見となりそうですが、何らかの合意が得られるとは想定されず、また、米金利が少なくとも今年2回の利下げを織り込む中、一時的にリスク選好のドル買いが優勢になっても上値は限定的と思われます。引き続きドル円はじり安傾向と思われます。

◆Jリート : 高値もみ合い

東証REIT指数は、週央までは1,940ポイントを挟んだもみ合いも、20日には3年2か月ぶりの高値まで上昇、配当込みの東証REIT指数は過去最高値を更新しました。貿易摩擦の影響を受けにくいことに加え、内外の金融緩和への期待が強まる中、国内の長期金利がマイナス圏での低下余地を探る動きとなっている一方、Jリートの予想分配金利回りは3.8%半ばと依然として高い水準。ただ、利益確定売りに押される場面もありそうです。

来週の注目点

鉱工業生産指数(5月、速報値) 6月28日(金)午前8時50分発表 

鉱工業生産指数は4月に前月比0.6%上昇し、102.8(2015年=100)となりました。大型連休を控えた増産などに押し上げられた模様です。業種別では、自動車工業、生産用機械工業などが上昇した一方、電子部品・デバイス工業などが低下しました。

ただ、在庫水準は依然高く、当面その調整が必要とみられます。また、5月以降に米中貿易摩擦が激化し、企業の景況感を圧迫しています。これらを背景に、5月の鉱工業生産指数は小幅な低下が見込まれます。

米個人消費支出(5月) 6月28日(金)午後9時30分発表

4月の米個人消費支出(PCE)は、前月比0.3%増と市場予想を若干上回りました。一方、PCE価格指数は市場予想をやや下回る前年比1.5%上昇となり、米連邦準備制度理事会(FRB)の物価目標(2%)に及びませんでした。

個人所得が4月に前月比0.5%増と今年最大の伸びを示すなど、足元、個人所得、個人消費は堅調であり、米国景気を支えているものの、PCE価格指数はFRBの掲げるインフレ目標を下回っています。FRBの利下げ期待が高まる中、注目されるPCE価格指数は4月同様、前年比1.5%程度の上昇を想定しています。

 

図表、スケジュール入りのレポートはこちら

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