「巡り合わせ」の良い株価上昇はこの後どうなる?
2024年相場の2週目に突入した今週の国内株式市場ですが、これまでのところ強い動きが目立っています。
とりわけ、10日(水)の取引では、大きく株価が上昇し、日経平均が前日比678円高の34,441円、TOPIXが同31p高の2,444pで終えており、ともにバブル後の最高値を更新し、34年ぶりの水準となりました。11日(木)もさらに上昇して取引をスタートさせています。
この10日(水)の日本株上昇については、前日の米国株市場が、NYダウとS&P500が下落し、NASDAQが小幅に上昇といった具合で、決して強くはなかっただけに、ややサプライズ感を与えた印象がありますが、日本株自体は先週から銘柄物色の広がりが見られていたことや、今週に入ってからは米国のグロース株が持ち直す動きが加わっていたことを踏まえると、さほど驚きではないと思われます。
また、足元の株価上昇を受けて、市場では「今年の日本株がどこまで上昇するか?」について、36,000円台から40,000円を超えるものまでかなり強気な見通しが増えてきました。
実際に、来週の15日(月)には、東京証券取引所がプライム市場とスタンダード市場に上場する全ての企業を対象に要請している、低PBR改善をはじめ、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた取り組み状況を開示するリストが公表されることや、その後には決算シーズンが本格化するタイミングでもあるため、企業業績を軸に「巡り合わせの良い」株価上昇が続き、さらに上値を伸ばす展開も想定されます。
とはいえ、10日の株価上昇幅には、株価の急上昇を受けた売り方の買い戻しや、短期的な上昇を狙った逃げ足の速い買いなどによって押し上げられた面があること、直近で不安定な米グロース株の動きの影響を受けやすい状況に変わりはないこと、TOPIXよりも日経平均が先走りしていることなどを考えると、直近の株価上昇がこのまま中長期的な上昇につながりにくく、まだ上昇基調が続くと思われるものの、早い段階で調整局面を迎える可能性は高そうです。
焦点となるのは、その株価の下落が絶好の買い場と判断できるのかになりますが、企業決算動向をにらみつつ、銘柄選別のふるいにかけながら見極めて行くことになりそうです。
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