上がって良し、下がっても良しの余裕が大事

2019/03/29

さて、先月は「乗り遅れたからといって慌てて飛びつくな」というタイトルだった。3月のマーケットはまさにそれを体感できる展開となった。現況では、マーケットの先行きが読みづらくなっており、やはり「上がって良し、下がっても良し」の余裕の心が大事だ。遅くなったが、まずは2月のポートフォリオの状況ならびに近況について記したい。

2月のマーケットは日米市場とも上昇の展開となった。

米国市場は続伸。1月の雇用統計は予想の+16.5万人に対して+30.4万人と大幅に上回る。企業業績や景気への自信から投資家心理が改善して買い優勢。トランプ大統領が中国に対する関税の引き上げを延期したことも安心感。また、FRBが追加利上げや保有資産圧縮について慎重な姿勢を示す。2月のNYダウは25916ドルと前月より916ドル上昇し月間騰落率は+3.7%。ナスダックは7352となり70ポイント上昇の+1.0%となった。

東京市場も続伸。日本株の世界的な出遅れ感から買い戻しが進み、日経平均は12/13以来2か月半ぶりの高値。米国による中国への関税引き上げ延期を好感。上海市場が3000ポイント寸前まで上昇したものの、2月の中国のPMIが3年ぶり低水準に。為替は先月末の108.80円から今月末は110.75円へ。売買代金は2.3兆円程度と閑散商い。2月の日経平均は21385円で取引を終え、12月末の20773円から611円上昇し月間騰落率は+2.9%、Topixは+2.6%となった。一方、小型株市場はジャスダック平均が+2.7%、マザーズ指数は+2.3%となった。

太田忠投資評価研究所のインターネットによる個人投資家向け「投資実践コース」 における2月のパフォーマンスは+2.7%となり、年初来+5.5%、累計では+146.2%(1月末+139.8%)と前進。2月末時点のポートフォリオの株式比率は70%で25銘柄を保有(1月末は71%で25銘柄を保有)。株式部分の含み益は+20.5%(1月末は+11.7%)。ただし、70%のうち現物株のウェートは36%、日経レバレッジETFの保有比率20%の実質ロング比率は40%でロングは合計76%。これに対し日経ダブルインバースETFの保有比率10%の実質ロング比率は-20%、純金ETF5%は株式とは逆の動きをするため、これらのロング比率は-25%。トータルでは51%のロングポジションである。

2月の最後の週において、米国市場は10週ぶりに連騰記録が途切れた。NYダウは2か月半にわたって週間ベースで上昇し続け、昨年10/3の過去最高値26828に対して、わずか3.5%の水準の位置に迫った。一方、日経平均は昨年10/2の高値24270円に対してあと12%あり米国市場がいかに速いスピードで上昇しているのかがわかる。米中協議進展への期待だけではなく、買われ過ぎと見た空売りポジションが踏みあげられており、それを買い戻す動きが相場上昇の大きなエネルギーとなっている。

3月に入ってからは現実的な動きとなった。発表される世界的な経済指標は一貫して低調が続いている。2月までは株価とファンダメンタルズとのギャップが広がり、「米国市場に対して出遅れ感から日本株は買われる」という見方も残されていたが、やはり米国市場が調整すれば日本株の下落は避けられない。ただし、FRBによる金融引き締めスタンスが再び金融緩和へと舵を切ったことが好感されており、売り叩くとまでは行かない形だ。一方、米中貿易協議はまだまだ不透明感が払拭されていない状況だ。議論の一進一退はこれまで何度も見られたことであり、こればかりは今後の行方を見守るしかない。

ということで、非常に先行きが読めない状態にある。悲観も楽観も片一方にバイアスを傾けてマーケットに臨むことは難しい。やはりここは「上がって良し、下がっても良し」の心の余裕が大事だと思う。そのためはいつも口を酸っぱくして言っているように、投資資金は金融資産の半分くらいにとどめておくことだ。フルインベストメントしていると、下落した時に全く動きが取れない。割安で変えるチャンスが苦痛だけになってしまうのは本当にもったいない。特に、現役を引退したシニアの方々にはこうした基本的ルールは守って欲しいと思う。

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