株価2万円割れ、なぜ? この先は大丈夫?
日経平均株価が終値で2万円を割った。懸案のギリシャ問題に進展が見られないうえ、頼みの米国景気が思ったほど順調に回復していないことが確認されたためだ。ただ、日本企業を取り巻く状況は何ら変わっておらず、これまでの急ピッチな株価上昇に対する一時的な調整に過ぎないだろう。年末に向けて企業業績の改善が確認できれば、自ずと2万円台が定着するとみられる。
■決定打となったイエレン発言
6月18日、日経平均株価の終値は19,990円となり、終値ベースでは5月18日以来およそ1ヶ月ぶりに2万円の大台を下回った。これまで何度か2万円を下回りそうになりながらも下値が堅く持ちこたえてきた日本株に変化をもたらしたのは米FRB(連邦準備制度理事会)イエレン議長の発言だ。
日本時間の今日未明、米FOMC(連邦公開市場委員会)終了後に会見したイエレン議長は「年内の利上げが最適」と述べた。ここまでは市場の予想どおりだったが、議長は「労働市場のもう一段の改善が条件」という主旨のコメントを付け加えた。また、FOMCメンバーによる今後の金利予想は前回より下方修正され、利上げペースが相当ゆっくりになることが示唆された。
これがなぜ日本株を売る材料となったのか。
株式会社ニッセイ基礎研究所
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