3万9000円~4万円程度の水準でもみ合う日柄調整

日経平均が初めて4万円台をつけた今週月曜日にアップしたレポート「日経平均4万円のバリュエーション 年末4万4000円を予想」で示した見方を維持する。日経平均は、
1)4万円の大台に乗せたことで目標達成感が台頭
2)バリュエーション面でも予想PERが近年のレンジの上限に
3)テクニカル的にも過熱を示す指標が見られる
などのことから年初からの上昇もここで一服となるだろう。

グラフ1 日経平均の12ヶ月先予想EPSにもとづくPER

(出所:QUICKデータより筆者作成)

そうは言っても、買い遅れている投資家が多いことから押し目買い意欲は旺盛で、値幅での調整というより、3万9000円~4万円程度の水準でもみ合う日柄調整となるだろう。

 いまの相場はどこからでも買える、テーマは盛りだくさん

3月1日付のレポート「4万円まで指呼の間」でも指摘したが、循環物色がよく効いていて、相場の中身が非常に良いと感じる。日経平均が一服となるとバリュー株が買われる展開が続いている。昨日3月7日に日銀のマイナス金利解除の思惑で日経平均が急落してもTOPIXはわずかな下げにとどまった。銀行株など内需・バリュー株が買われて相場を支えた。

いまの相場はどこからでも買える。買いの切り口が豊富である。AIブームの需要で半導体株、東証の資本効率要請で低PBR株、日銀の政策変更で金利上昇メリット株、期末接近で高配当株。その他にも業界再編、値上げ力、賃上げ、などテーマがたくさんある。

地合いはよい、積極的に仕込みたい

非常にいい地合いである。押したところは積極的に仕込みたい。ただし、日経平均という指数については目先、上値が重い状況がしばらく続くだろう。指数プレーをする場合は機動的に対処したい。例えば、昨日3月7日のような場合、朝方の高い時に売って、レバレッジETFで1000円超下げたところを引け間際で買い戻す。まあ、こういう芸当は僕のようなプロにしかできないので、みなさんは真似されないように。