インドネシア、2カ月連続利下げ
2017/09/25
<投資信託>
- 中銀は政策金利を0.25%引き下げ、4.25%としました。低インフレ受け、2カ月連続の利下げです。
- インフレ率の安定が持続するとの見通し、良好な国際収支からくる潤沢な外貨準備が背景にあります。
- 米金融政策が留意点ですが、当面は低インフレ・景気拡大に伴う通貨、株価の底堅さが続きそうです。
「インフレなき景気拡大」見通しが利下げに余地
20、22日の2日間、インドネシア銀行(以下、中銀)の定例理事会が開かれ、政策金利のBIレート(7日物レポ金利)は0.25%引き下げられ、4.25%となりました。利下げは2カ月連続で、過去最低更新です。
インドネシア経済は「インフレなき景気拡大」が続いています。8月CPIは前年同月比+3.82%と2カ月連続で+4%を割り込んだだけでなく、コア指数(食品、規制品目除く)が同+2.98%と、少なくとも14年以来では初めて+3%を割り込み、低インフレが印象付けられました。中銀は18、19年のインフレ目標については+3.5±1%と低インフレ持続の見通しを、実質GDP成長率については18年が+5.0~5.4%、19年が+5.1~5.5%と、安定した成長見通しを維持しています。
経済に対する信頼感向上が好影響
通貨ルピアは、1ドル13,100~13,500ルピアで非常に安定しています。年初来高値~安値間の変化率は、9月22日時点で約2.6%と、過去20年間で最低です。株価も好調でJCI(ジャカルタ総合指数)は年初来高値近辺で推移しています。
利下げは、金利面での投資妙味後退とされることが、新興国通貨では一般的です。しかし、利下げの景気刺激効果に加え、世界的な景気持ち上がりを背景とした国際収支の改善、それによる外貨準備の潤沢化といったルピアの信認向上が、ルピア相場の安定につながっていると思われます。また、株価にとっては、景気刺激→企業業績改善との見方でプラス要因です。米国での金融政策正常化はドルへの投資資金シフトという観点から留意が必要ですが、当面はインドネシア経済に対する信頼感向上から、ルピア、株価共に底堅い展開が続きそうです。
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