豪金融政策は引き続き様子見~豪ドル相場の行方

2017/07/04 <>
  1. 政策金利は1.5%で据え置きでした。プラスマイナス双方の影響が混在する中、様子見が続きます。
  2. MI_CPIは高めの推移ですが、4-6月期のCPIに反映されるかが、今後の金融政策に影響しそうです。
  3. 商品市況は軟調でしたが割安な豪ドルは底堅く、内需主導の景気回復への期待が下支えしそうです。

米金融政策にらみつつ、中国経済も気にしつつ

RBA(Reserve Bank of Australia、オーストラリア〔豪〕準備銀行)は、本日定例理事会を開き、政策金利のキャッシュレートを1.5%で据え置きました。16年8月以来、10会合連続の据え置きです。

インフレ率は4-6月期の動向が注目されます。MI_CPIは6月に前年同月比+2.3%と鈍化しましたが、4-6月平均は前年同期比+2.6%であり、この動きがCPIに反映され、インフレ目標レンジ内をさらに上昇していくかで、今後の金融政策が影響されそうです。一方、6月13-14日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で年内の連邦準備銀行の保有資産圧縮を表明したことで、今後の米豪金利差の動向が注視されます。また、中国経済も、足元は底堅いながら先行き不透明感が拭えない状況など、海外で豪経済に対するプラス要因、マイナス要因が混在する中、今しばらく様子見するというスタンスがうかがわれます。

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インフレ圧力の高まりが確認されるかがカギ

6月の豪ドルは堅調でした。商品市況に対して割安感があったため、商品市況下落には反応せず、むしろ、雇用環境の改善が内需主導の景気回復を連想させ、好感されたと見られます。

今回は、一部に緩和スタンスの変更を期待する向きもあり、据え置き決定で、足元豪ドルは下落しました。RBAは良好な雇用環境によって、過去最低となっている賃金伸び率が加速してくるかを注目しています。CPIの動きと共に、今後賃金伸び率が底打ちするようならば、政策変更への期待から豪ドルは下支えされると思われます。

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