「マクロン新党」過半数確保~フランス国民議会選挙
2017/06/19
<投資信託>
- 18日のフランス国民議会選挙決選投票では、「マクロン新党」共和国前進が過半数を確保しました。
- 投票率が低く、選挙は盛り上がりに欠けていたようです。左右両派の政党の健闘が目立ちました。
- 政局安定、堅調なユーロ圏の景気は、改めてユーロ相場の支援材料となりそうです。
ほぼ順当な結果
18日、フランスでは国民議会選挙の決選投票が実施されました。フランスの議会選挙は、基本的には、第一回投票で過半数の票を得た候補者がいない場合、得票数上位2名で決選投票が行われる仕組みです。
午前9時(現地、午前2時)時点で、開票率97%、定数577のうち565議席が決まっています。マクロン大統領率いる新党、共和国前進は301議席を獲得し、過半数を確保しました。改めて、政局の安定化が確認された形です。投票率は、現時点で43.4%です。これは前回12年の選挙と比べると10ポイント以上低下しました。世論調査では共和国前進+民主運動で400議席に迫ると言われていただけに、有権者の投票意欲が若干そがれた分、獲得議席が少なくなったと見られます。
こうした中、健闘が目立ったのが左右両派の政党です。大統領選挙決選投票に進んだル・ペン氏率いる国民戦線は8議席で前回比4倍、ル・ペン氏自身も初の当選を果たしました。大統領選挙第一回投票で第4位となったメランション氏率いる「屈しないフランス」は、前身の左翼党の前回1議席に対して17議席と大躍進でした。支持が明確な票を確実に獲得したと見られます。
改めてユーロの底堅さに力
マクロン大統領誕生で、欧州の政治リスクが大きく後退し、ユーロは底上げされました。国民議会選挙を経て、政府、議会双方で政局が安定することは、市場にさらに安心感を与え、ユーロの底堅さを促すと見られます。また、ユーロ圏は景気も堅調で、来年には金融緩和縮小との観測も今後強まり、ユーロにとって支援材料となりそうです。
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