12月の景気ウォッチャー調査(日本)
2016/01/12
<投資信託>
- 現状判断DIは前月比+2.6ポイントでした。年末商戦はまずまずの結果だったようです。
- 一方、先行き判断DIは同横ばいでした。暖冬への懸念が目立ち、人手不足の弊害も見られました。
- 株価急落による心理悪化が気になりますが、緩慢な景気拡大局面は変わらないと思われます。
引き続き好調なインバウンド消費に高額消費も堅調か
景気ウォッチャー調査は、小売店員、サービス業者、中小企業主など、全国2,050名の「景気ウォッチャー」を介し、わが国の景況感を測ったものです。5段階で景気の現状、先行きを評価し、判断DI※を集計します。50が景気に対する中立点です。
本日、内閣府が12月の調査結果を発表しました。現状判断DIは前月比+2.6ポイントの48.7でした。百貨店、衣料品専門店、家電量販店、飲食関連などの上昇が目立ちました。年末商戦はまずまずだったようで、一部高額消費も堅調であったと見られます。また、インバウンド消費(外国人の国内消費)が引き続き好調であったと見られます。
以前から指摘されている不安要素の顕在化に警戒?
一方、先行き判断DI前月比横ばいの48.2でした。現状判断DIで好調だった業種の下げが目立ったのをはじめ、幅広い業種で小幅に下げました。暖冬の影響、人手不足など、経済活動に対するマイナスの影響が以前から指摘されていたことの顕在化が懸念されているようです。ただし、雇用関連が現状、先行きともに上昇傾向が続いているため、雇用不安や所得不安によってセンチメントが悪化する状況とは言えません。
現状、先行き共に判断DIは5カ月連続で、景気の良し悪しの境目とされる50を割り込みました。また、年初からの株価急落、ドル安・円高の進行もセンチメント冷やすことが懸念されます。ただし、ゼロ成長に相当すると計算される水準は40台前半と見られ、国内景気は当面、緩慢ながらも拡大局面が続くと判断されます。
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