ランドコンピュータ<3924> SI事業の停滞により本格的な業績回復は19年3月期に先送り
金融系ソフトウェア開発に強みを持つ独立系システムインテグレーター
SI事業の停滞により本格的な業績回復は19年3月期に先送り
業種:情報・通信業
アナリスト:大間知淳
◆ システムインテグレーション・サービスが事業の柱
・ランドコンピュータ(以下、同社)は、ソフトウェア開発を行うシステムインテグレーション・サービス(以下、SIサービス)や、ハードウェアの導入等を行うインフラソリューション・サービス、他社製品を中心としたパッケージソフトに関連する事業を行うパッケージベースSI・サービス(以下、PSIサービス)を提供する独立系のSIerである。
◆ 17年3月期決算は3%減収、34%営業減益
・17/3期決算は、2.8%減収、34.2%営業減益、29.1%経常減益であった。大口不採算案件の発生と販売費及び一般管理費の増加に、SIサービスの売上高の落ち込みが加わり、大幅減益を余儀なくされた。
◆ 18年3月期の会社計画は5%増収、12%営業増益
・18/3期について同社は、SIサービスの回復や、不採算案件の影響軽減を見込み、4.6%増収、11.5%営業増益、9.7%経常増益を予想している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、PSIサービスの売上高を増額する一方、SIサービスの売上高を大幅に減額するなど、18/3期の業績予想を修正し、売上高は7,945百万円→7,426万円(前期比3.0%増)に、営業利益は540百万円→387百万円(同5.3%増)に引き下げた。
◆ 19年3月期から本格的な業績回復へ
・当センターは、19/3期についても売上高の見通しを引き下げたものの、SIサービスが低迷を脱することで、19/3期から本格的な業績回復局面に入ると予想している。
・同社は、17/3期の業績悪化の主因となった不採算案件の撲滅に向けて対策を強化している。しかしながら、変化の激しいIT分野における技術革新への対応の難しさなどを考慮すると、大口不採算案件の発生が継続する可能性もあり、注意が必要であろう。