ウリドキ(418A)既存サービスのクロスセル、取扱い商品カテゴリの拡大で成長を目指す
リユース市場でモノを売りたい人とリユース業者を繋ぐプラットフォームを提供
既存サービスのクロスセル、取扱い商品カテゴリの拡大で成長を目指す
業種:情報・通信業
アナリスト:鎌田良彦
◆ リユース市場でモノを売りたい人とリユース業者を繋ぐサービスを提供
ウリドキ(以下、同社)は、リユース市場でモノを売りたい人(以下、出品者)とモノを買いたいリユース業者を繋ぐプラットフォーム事業を展開している。
同社はプラットフォーム事業の単一セグメントであるが、①インターネット上でのリユース品の買取マッチングサイト「ウリドキ」の運営を行う「Ctoマッチングサービス」と②リユースに関連する記事を配信するWEBメディア「ウリドキプラス」でのリユース業者からの広告掲載収入、「ウリドキプラス」に掲載されたリユース業者の広告を経由して出品者からリユース業者へ電話やメールでの問い合わせがあった場合に同社が収益を獲得する「問合せ獲得サービス」からなる「メディアサービス」の2つのサービスを提供している。
◆ CtoBマッチングサービス
リユース品の買取マッチングサービス「ウリドキ」は、出品者ではなく、査定を通じてモノを買い取るリユース業者から手数料を得るビジネスモデルとなっている。
「ウリドキ」の買取マッチングの取引の流れは、以下の通りである。
①出品者が売りたいモノの情報を入力し、査定を依頼する。
②複数のリユース業者(最大10社、通常は5社程度)が査定を行い、出品者に査定金額を提示する。
③出品者は複数のリユース業者からの査定金額を比較し、リユース業者を選ぶ。査定がつかない場合もある。
④マッチング成立後、出品者は買取方法(宅配買取、店頭買取、出張買取)を選択し、リユース業者に品物を渡す。
⑤リユース業者は品物を確認し、最終査定価格を提示する。
⑥出品者は最終査定結果を確認し、承認すると買取が成立する。
⑦リユース業者から出品者に買取金が支払われる。
同社は「ウリドキ」上でのリユース業者による査定価格の提示までに関与し、マッチング成立後の確認のための品物のやり取りや買取成立、買取金の支払い等は、出品者とリユース業者が直接行い、同社は関与しない。
同社は、「ウリドキ」上でリユース業者に出品者を送客し、買取の機会を提供する対価として、査定金額を提示した全てのリユース業者から、手数料を得る。
リユース業者向けの料金プランは、リユース業者の買取システムと同社のシステムを直接繋ぐ大手企業向けのエンタープライズプラン、リユース業者が利用料を前払いし、査定への参加毎に前払金から手数料が支払われるプレミアムプラン、ゴールドプラン等、リユース業者の状況やニーズに応じた各種の料金プランがある。
「ウリドキ」では、図表1に示した23のカテゴリの商品を取扱っているが、中でも高級時計、ブランドバッグ、金・ジュエリー、お酒等の高単価商材の取扱いが多い。
◆ メディアサービス
リユース記事に特化したWEBメディア「ウリドキプラス」では、買取のコツや話題の商品の買取価格等に加え、「新宿×ブランド買取おすすめ店」等の地域と商品を掛け合わせた記事を同社が作成して掲載しており、それらの記事にリユース業者の企業情報を掲載した場合に、同社はリユース業者から掲載型収益を得る。また、記事内では、「ウリドキ」へのリンクを設定して「ウリドキ」への出品者の流入を図っている。
「問合せ獲得サービス」では、「ウリドキプラス」の記事内のリユース業者の掲載情報に、出品者からリユース業者への電話やメールによる問い合わせ導線を提供しており、この機能を通じて出品者が問い合わせを行った場合に同社に営業収益が発生する。
◆ 営業収益内訳と主要販売先
同社の営業収益内訳を見ると、「ウリドキ」によるCtoBマッチングサービスの伸びが高く、売上収益構成比は、23/11期の24.0%から25/11期中間には48.2%に高まっている(図表2)。
主要販売先としては、アクセサリー、ブランド品等の買取専門店「買取大吉」のフランチャイズ事業をメインとするエンパワー(東京都新宿区)、高級宝飾、ブランド時計、バッグ等の買取店「おたからや」を運営するいーふらん(横浜市西区)がある。25/11期中間では、両社向けの営業収益が全体の76.4%を占めた(図表3)
24/11期にエンパワー向け営業収益が急増したのは、従来のメディアサービスに加え、CtoBマッチングサービスの契約が加わったためである。25/11期中間にいーふらん向け営業収益が急増したのは、エンパワー向け営業収益が急伸したのと同様の要因による。

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