ダイドーグループHD(2590)の中間決算は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が各セグメントに影響を与え減収も、国内飲料事業の広告販促費用減や自販機の耐用年数の変更により増益に

2020/10/27



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説明会開催日:2020年8月27日
代表取締役社長 髙松 富也氏

◎成長戦略
▽コロナウイルスの感染拡大を契機とした社会の変革
・社会の大きな変化をグループの大きな変革に活かす
・健康・予防・衛生に対する意識の変化 – コロナ禍を受け、一層意識が高まる
・地球環境保護に対する問題意識の高まり
・DX(デジタルトランスフォーメーション)の急速な進展
・ワークスタイルに対する価値観の多様化 – 在宅ワークの定着により、コア事業である自販機ビジネスにおいて、「売れる場所」が変化
▽グループミッション2030の基本方針は変わらず取り組んでいく
・成長性・収益性・効率性の高い事業ポートフォリオの形成をめざす
・国内飲料事業のイノベーション
・非飲料事業での第2の柱を構築
・海外での事業展開の拡大
▽グループミッション2030のロードマップ
・一時的には減益となるが、持続的成長の実現をめざした先行投資を行う
▽中期経営計画2021の投資戦略と進捗状況
<新たな事業への投資330億円>
・ヘルスケア領域におけるM&A投資300億円(調査検討中)
・希少疾病の医療用医薬品事業の立ち上げへの投資30億円(交渉活動中)
<安定配当による株主還元等30億円>(計画通り)
<各事業の成長に向けた新規投資120億円>
【国内飲料事業120億円】(実行中)
・オペレーションの効率化に向けたIoT投資
・「販売拠点」を活用したビジネス創出への投資
【医薬品関連事業60億円】(実行済)
・関東への新工場の設立
・既存奈良工場へのパウチラインの新設
<既存事業に係る通常の設備投資280億円>(実行中)

 

◎コロナ後の社会変革を見据えたサステナブルな自販機ビジネスモデルの構築
▽自販機ビジネスにおけるリスク・機会と当社の対応
・社会の変化をビジネスモデルの変革に活かし、サステナブルなビジネスモデルを構築する
① 新たな働き方への移行
・6月1日より「新たな働き方」を導入(就業規則なども改定済)
・インサイドセールスチームの発足を決定
② スマートオペレーション体制の構築
・直販の中核グループ会社(ダイドービバレッジサービス)での2021年度からの全社展開(全台オンライン化)を決定
・自販機へのIoT投資とともに、 基幹システムの刷新を決定
③ 資源循環型社会への貢献
・環境負荷低減に向けた当社の考え方を整理し、2030年に向けた目標数値(KPI)を設定
・2030年までのKPI: 空き容器の回収率100%達成
・2030年までのKPI: 自販機の平均寿命(使用年数)15年達成
▽グループミッション2030の実現に向けて
・自販機ビジネスにおける競争優位性を確立し、キャッシュ・フローを継続的に拡大
・ヘルスケア領域における第2の柱の確立に向けた投資原資を創出する

 

◎2020年度 第2四半期決算概要
▽新型コロナウイルス感染拡大による事業への影響
・各事業ともに、第2四半期の業績へ影響
・需要は緩やかに回復に向かうものの、売上面への影響は一定程度続くことを見込む
▽今後想定される主な影響
<国内飲料事業>
・4月~5月をボトムに、販売は緩やかに回復しつつあるものの、消費者の行動変容により、自販機市場は大きく変化することが想定される
<海外飲料事業>
【トルコ】
・外出制限の緩和により、6月より販売は回復しつつあるものの、為替変動による原材料高騰の価格転嫁が難しく、利益面への影響を懸念
・イギリス、ロシアへの輸出の本格化には、時間を要する状況
【マレーシア】
・行動制限措置緩和後も、経済回復に時間を要する状況にあり、売上・利益への影響を懸念
<医薬品関連事業>
・中国向け美容ドリンクの受注見通しが不透明、国内向けも受注回復に時間を要する可能性
▽決算概要
・新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が、各セグメントの売上高に影響を与え、第2四半期の連結売上高は、777億73百万円(前年同期比9.0%減)
・国内飲料事業の広告販促にかかる費用の減少や、自販機の耐用年数の変更により、営業利益は27億76百万円(前年同期比36.6%増)
<セグメント別>
・緊急事態宣言による外出自粛の影響などにより、すべてのセグメントが減収
・食品事業の販売は比較的堅調、利益率を大きく改善
<営業利益の増減要因>
・国内飲料事業は自販機耐用年数の変更、販促費・広告宣伝費等の低減により増益
・医薬品関連事業は、関東工場の竣工(2019年10月)等により償却負担等が増加
▽通期業績予想
・第1四半期決算発表時に「一旦未定」としていた通期業績予想を公表
・売上は前期比6.1%減の1,580億円、営業利益は37.8%減の18億円を予想
<営業利益の増減要因 -前期比->
・既存の事業セグメント合計(国内飲料事業・海外飲料事業・医薬品関連事業・食品事業)の営業利益は、前期比4億42百万円増
・国内飲料事業は、自販機設置強化・スマートオペレーション展開にかかる費用増があるものの、減価償却費等が大幅に減少
・ヘルスケア領域の成長戦略実行にかかる費用の増加を想定

 

◎持続的成長の実現に向けて
▽ESG経営の推進による企業価値向上をめざして
・ESG経営の推進に向け、役員・従業員への理解促進を進める
・共存共栄の精神のもと、事業成長をしてきた当社にとって、「E」や「S」を意識した事業活動は文化として定着
今後は、事業との関わりを再認識するとともに、外部環境に合わせた変革に向けた意識の醸成を図る
・グループミッション2030「世界中の人々の楽しく健やかな暮らしをクリエイトするDyDoグループへ」で掲げる姿と既存事業の延長で生み出す価値にはギャップ
・イノベーションへの取り組みを加速することで、ギャップを埋める
・推進する仕組みづくりとして、2020年1月に「ESG委員会」を立ち上げ
▽ESG経営の実現に向けた取り組み(次世代ワークショップ)
・次の経営を担う世代が「ギャップを埋める」施策を検討する
・次の中期経営計画(2022年度~)において、イノベーションに関わる活動の充実(ギャップを埋めるための施策・KPIの導入)を

 


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