(3667)株式会社enish 新製品による売上高の貢献に期待

2022/03/10
 

安徳 孝平 社長

株式会社 enish (3667)

 

 

企業情報

市場

東証1部

業種

情報・通信

代表者

安徳 孝平

所在地

東京都港区六本木6-1- 20 六本木電気ビルディング4F

決算月

12月

HP

https://www.enish.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数

時価総額

ROE(実)

売買単位

341円

13,843,560株

4,720百万円

-41.9%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

40.25円

8.5倍

*株価は2/17終値。

 

非連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2018年12月(実)

5,449

-716

-712

-719

-81.06

2019年12月(実)

3,959

-1,456

-1,462

-1,469

-142.97

2020年12月(実)

4,073

-596

-641

-1,044

-83.05

2021年12月(実)

3,892

-257

-267

-279

-20.27

2022年12月(予)

* 業績予想は非開示。単位:百万円、円。
* 2022年12月期の業績予想は、現時点で合理的な業績予想の算定ができないことから非開示。

 

(株) enishの2021年12月期決算の概要と今後の取り組みについて、ブリッジレポートにてご報告致します。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2021年12月期決算概要
3.今後の取り組み
4.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

今回のポイント

  • 21/12期は前期比4.4%の減収、2億57百万円の営業損失(前年同期は5億96百万円の営業損失)。リリース1周年を迎え、累計700万ダウンロードを突破したアニメ『五等分の花嫁』初のゲームアプリ「五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。」が、業績に大きく貢献したものの全体の売上高が減少する中、新規タイトルに係わるコストの増加が重なり、下半期以降業績が悪化した。一方、売上高が前期比で1億80百万円減少する中、営業利益は3億38百万円の改善が図られた。
  • 22/12期予想は非開示。同社は、「エンターテインメント事業を取り巻く環境は変化が激しく、当社の事業も短期間に大きく変動する可能性があること等から、信頼性の高い業績予想数値を算出することが困難」として、業績予想を開示していない。既存タイトルの売上高の維持と効率的な運営体制の見直しを行い収益力の強化を図るとともに、売上収益の拡大を目的に新規で年間1~2タイトルをリリースする方針である。 
  • 世界累計発行部数1億部を突破し、2022年1月にTVアニメの放送を開始している大人気作品『進撃の巨人』のスマートフォンゲームの最新作である「進撃の巨人Brave Order」【ブレオダ】が2022年2月11日よりリリースとなった。「進撃の巨人Brave Order」【ブレオダ】が今後の同社の業績回復を牽引できるのか注目される。 

1.会社概要

レストラン経営シミュレーションゲーム「ぼくのレストランⅡ」やアパレルショップの経営シミュレーションゲーム「ガルショ☆」等の人気作品を有するモバイルゲームの企画・開発・運営会社。「Link with Fun」というスローガンの下、「世界中にenishファンを作り出す」事をミッションとして掲げている。

 

基本方針は、ゲーム事業に注力し、既存タイトルの売上高の維持・拡大を図りつつ、新規タイトルを投入していく。新規タイトルについては、オリジナル・IP・パブリッシングなどタイトル展開を多様化すると共に、海外展開・海外タイトルの国内展開および展開地域の拡大を進める。

 

【経営理念 : 世界中にenishファンを作り出す】

同社は「Link with Fun」というスローガンのもと「世界中にenishファンを作り出す」ことをミッションとし、より多くのユーザーに楽しんでもらえる魅力的なサービスの提供に取り組んでいる。

 

enish(エニッシュ)という社名は、人と人との縁(えん、えにし)に由来しており、繋がりやコミュニケーションを大切にする会社・スタッフでありたいという想いを表している。ロゴマークは、entertainmentの「e」とGameの「G」を組み合わせ、「日」や「一」という日本の漢字や家紋のイメージを盛り込み、日本から世界へ発信していくという想いを表している。

 

「Link with Fun」というスローガンは、Fun(楽しさ)を次々と生み出す事で、人と人、世界を繋げたいという想いを表している。その結果enishのFan(ファン)がどんどん増えていく。社名の由来である「縁」にも繋がっていく、というのが同社の考え。

【事業の内容】

同社は、インターネットを通じたソーシャルアプリの企画・開発・提供を行うモバイルゲーム事業を主たる事業としている。提供するサービスは、主に「AppStore」、「GooglePlay」上においてサービスを提供するネイティブアプリケーション(注1)の配信を中心としている。また、ソーシャルゲームプラットフォーム(注2)を通じてもサービスを提供しており、ユーザーへの課金、料金の回収は当該ソーシャルゲームプラットフォーム事業者に委託するとともに、その対価としてシステム利用料等を支払っている。
*(注1)ネイティブアプリケーションとは、特定のコンピューターの機種やOS上で直接実行可能なプログラムで構成されたアプリケーションソフトウェアのこと。
*(注2)プラットフォームとは、ソフトウェアやハードウェアを動作させるために必要な基盤となるハードウェアやミドルウェア等のこと。また、それらの
 組み合わせや設定、環境などのこと。

【サービスの進捗】

五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。
ごとぱず1周年~500%のありがとう祭り~を公式放送配信、サイン入りポスター特典等を実施しテコ入れ中。

サービス開始 2020年10月開始(1年2ヶ月経過)
ジャンル ラブコメパズル
ダウンロード 700万人
ストア評価 App Store 4.8 google Play 5.0
著作権表記 ©春場ねぎ・講談社/「五等分の花嫁∬」製作委員会

©G Holdings Co.,Ltd. ©enish,inc.

展開エリア 日本、韓国

(同社決算説明資料より)

 

彼女、お借りします ヒロインオールスターズ
他のIPと積極的にコラボを行い活性化するも、やや厳しく効率化を検討。コラボ開催記念Twitterキャンペーン、サイン色紙プレゼントなどを実施。

サービス開始 2021年9月開始(4ヶ月経過)
ジャンル オールスターラブコメパズル
ダウンロード 100万人
ストア評価 App Store 4.6 google Play 4.1
著作権表記 © 宮島礼吏・講談社/「彼女、お借りします」製作委員会

©enish,inc.

展開エリア 日本

(同社決算説明資料より)

 

ぼくのレストランⅡ・ガルショ☆
ぼくのレストランⅡ」、「ガルショ☆」は引き続き堅調に推移し、「ガルショ☆」は11月に11周年を迎えた。

ぼくのレストラン Ⅱ

「ガルショ☆」

サービス開始 2010年6月(11年6ヶ月経過) サービス開始 2010年11月(11年1ヶ月経過)
ジャンル レストラン経営シミュレーション ジャンル アパレルショップシミュレーション
会員数 170万人 会員数 130万人
(同社決算説明資料より)

 

2.2021年12月期決算概要

2-1 非連結業績

 

20/12期 

構成比

21/12期 

構成比

前期比

売上高

4,073

100.0%

3,892

100.0%

-4.4%

売上総利益

335

8.2%

505

13.0%

+50.9%

販管費

931

22.9%

763

19.6%

-18.1%

営業利益

-596

-14.6%

-257

-6.6%

経常利益

-641

-15.8%

-267

-6.9%

当期純利益

-1,044

-25.6%

-279

-7.2%

* 単位:百万円

 

前期比4.4%の減収、2億57百万円の営業損失
売上高は前期比4.4%減の38億92百万円。リリース1周年を迎え、累計700万ダウンロードを突破したアニメ『五等分の花嫁』初のゲームアプリ「五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。」が、業績に大きく貢献した他、リリース後11年目を迎えた「ぼくのレストラン2」「ガルショ☆」は、11周年施策やコラボレーション施策等が好調に推移し、引き続き同社の売上収益に貢献した。こうした一方で、「欅のキセキ/日向のアユミ」と「HiGH&LOW THE GAME ANOTHER WORLD」のサービス終了やタイトルの影響と「ごとぱず」や「かのぱず」の苦戦などが影響した。

 

損益面では、営業損益が前期の5億96百万円の赤字から、2億57百万円の赤字に3億38百万円改善した。オフショア(中国/ベトナム)活用強化による労務費・外注費の圧縮効果などにより売上総利益が前期比50.9%増加したことに加え、広告宣伝費の削減などコスト削減策が奏功し販管費が同18.1%減少した。また、営業外収益で前期に発生しなかった償却債権取立益15百万円と債務免除益9百万円などの計上があったことなどにより経常利益は前期比3億円73百万円の改善となった。その他、特別損益の大きな計上はなかった。

 

営業費用(概算値)

 

20/12期

構成比

21/12期

構成比

増減額

増減率

労務費・人件費

1,037

22%

931

22%

-106

-10.2%

外注加工費

766

16%

580

14%

-186

-24.3%

広告宣伝費

382

8%

305

7%

-77

-20.2%

支払手数料

1,376

29%

1,312

32%

-64

-4.7%

その他

1,101

24%

1,010

24%

-91

-8.3%

合計

4,666

100%

4,147

100%

-519

-11.1%

* 単位:百万円
* その他は、地代家賃・通信費、支払ロイヤリティ・消耗品費など含まれている。

 

2-2 第4四半期(10-12月)非連結業績

 

 

20/12-1Q

2Q

3Q

4Q

21/12-1Q

2Q

3Q

4Q

前年同期比

前四半期比

売上高

1,031

935

858

1,247

1,213

1,055

893

730

-41.4%

-18.2%

売上総利益

16

9

14

294

292

290

91

-167

販管費

331

254

178

166

237

164

181

179

+7.6%

-1.0%

営業利益

-314

-244

-164

127

54

125

-90

-347

経常利益

-322

-256

-183

120

45

116

-99

-329

当期純利益

-324

-583

-193

56

36

114

-99

-330

* 単位:百万円

 

サービス終了タイトルの影響とネイティブタイトルの苦戦で減収
第4四半期(10-12月)は、 「欅のキセキ/日向のアユミ」と「HiGH&LOW THE GAME ANOTHER WORLD」の終了に9月配信の「かのぱず」の不振が加わり、売上高は7億30百万円と前四半期比18.2%減少した(前年同期比では41.4%減)。コストは、新規タイトルの「かのぱず」と「ブレオブ」に係る外注費に加え、その他でオフショアコスト(中国/ベトナム)が増加した影響などにより前四半期期比9.6%増加(前年同期比3.7%減)した。収益構造の改善が続いているものの、第4四半期(10-12月)は、前期比、前年同期比ともに売上高と各段階利利益が減少した。

 

営業費用

 

20/12-1Q

2Q

3Q

4Q

21/12-1Q

2Q

3Q

4Q

前年同期比

前四半期比

労務費・人件費

271

251

247

268

215

225

242

249

-7.1%

+2.9%

外注加工費

205

172

205

184

144

53

145

238

+29.3%

+64.1%

広告宣伝費

169

109

57

47

125

49

62

69

+46.8%

+11.3%

支払手数料

346

318

295

417

405

354

301

252

-39.6%

-16.3%

その他

354

328

216

203

268

245

230

267

+31.5%

+16.1%

合計

1,345

1,180

1,022

1,119

1,158

929

983

1,077

-3.7%

+9.6%

* 単位:百万円

 

 

タイトル別動向
ブラウザタイトルは、引き続き堅調に推移した。リリース後11年目を迎えた「ぼくのレストラン2」「ガルショ☆」は、11周年施策やコラボレーション施策等が好調に推移した。

 

ネイティブタイトルでは、 「欅のキセキ/日向のアユミ」と「HiGH&LOW THE GAME ANOTHER WORLD」が終了した。 「De:Lithe ~忘却の真王と盟約の天使~」は運営を効率化した。「五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。」(「ごとぱず」)は売上高の水準が低下した。「彼女、お借りします ヒロインオールスターズ」(「かのぱず」)は効率化を予定。「進撃の巨人 Brave Order」(「ブレオダ」)は2022年2月11日の配信に向け準備が完了した。事前登録者数が50万人を突破しており、今後の収益寄与が期待される。

2-3 財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)

財政状態

 

20年12月

21年12月

 

20年12月

21年12月

現預金

1,113

652

買掛金

183

110

売掛金

444

271

未払金

69

187

流動資産

1,724

1,342

有利子負債

435

550

有形・無形固定資産

10

負債

1,206

974

投資その他

322

183

純資産

840

561

固定資産

322

194

負債・純資産合計

2,047

1,536

* 単位:百万円

 

21/12月期末の総資産は前期末との比較で5億10百万円減の15億36百万円。資産サイドでは、前渡金や長期前渡金が主な増加要因となり、現預金や売掛金が主な減少要因となった。負債・純資産サイドでは、短期借入金が主な増加要因となり、買掛金や移転損失引当金や当期純損失の計上による利益剰余金が主な減少要因となった。期末の自己資本比率は36.3%と前期末の38.1%から若干低下したものの、2021年12月に財務基盤安定のため資金調達実施を発表した。

 

キャッシュ・フロー(CF)

 

20/12期

21/12期

前期比

営業キャッシュ・フロー(A)

-734

-526

+208

投資キャッシュ・フロー(B)

-58

-49

+9

フリー・キャッシュ・フロー(A+B)

-793

-575

+217

財務キャッシュ・フロー

1,223

-172

-1,395

現金及び現金同等物期末残高

1,113

365

-748

-67.2%

* 単位:百万円

 

主に税前当期純損失の減少と売上債権の減少などにより営業CFのマイナス額が縮小した。貸付けによる支出が増加したものの関係会社株式の取得による支出が減少したことなどにより、投資CFのマイナス額も若干の縮小し、フリーCFのマイナス額も縮小した。また、前年同期に発生した新株予約権の行使による株式の発行による収入の増加が消えたことやその他財務活動による支出が増加したことなどにより、財務CFは小幅のマイナスとなった。以上により、期末のキャッシュポジションが低下した。

 

継続企業の前提に関する重要な疑義
同社は、20/12期まで6期連続となる営業損失及び7期連続となるマイナスの営業CFを計上している。21/12期も営業損失2億57百万円、マイナスの営業キャッシュ・フロー5億26百万円となったことにより、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような状況が存在している。こうした継続企業の前提に疑義を生じさせる状況を解消するべく、同社は事業基盤及び財務基盤の安定化に取り組んでいく方針である。

 

 

【事業基盤の安定化】
徹底的なコスト削減や、事業の選択と集中により、事業基盤の安定化を図る。具体的には、既存タイトルについては、各タイトルの収益状況に応じた人員配置を行うなど運営体制の見直しを継続的に行うことによりコスト削減を図るほか、その中においても収益が見込めない既存タイトルについては、それらの事業譲渡・配信終了も視野に対応する方針である。また、同社IPタイトルとのコラボレーションを実施するなど、他社IPの協力を得ることによりユーザーのログイン回数や滞留時間の増加を図り、売上収益の拡大を推進する。今後の新規タイトルについては、運営にオフショア(中国/ベトナム)を活用することにより、日本チームが新規開発に特化できる体制を構築。人員体制及び協力企業の制作力・技術力を踏まえ、過去事例を参考に慎重に工数を見積もることで、開発スケジュールの遅延等による開発費の増加が生じないよう努める。また、IPの価値と経済条件を踏まえ収益性が高く見込まれるタイトルに対して優先的に開発・運営人員を配置することにより、同社の収益改善を図る。

 

【財務基盤の安定化】
財務面では、財務基盤の安定化のため、複数社の取引金融機関や協業先と良好な関係性を築いており、引き続き協力を得るため協議を進めている。なお、2022年1月11日付で発行した第三者割当による行使価額修正条項付第15回新株予約権が2022年1月31日までに3,055個行使された結果、102,396千円の資金調達をしており、財政基盤の安定化が図られている。 しかし、既存タイトルの売上動向、新規タイトルの売上見込及び運営タイトルの各種コスト削減については将来の予測を含んでおり、引き続き業績の回復状況を慎重に見極める必要があることから、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる。また、財務諸表は継続企業を前提として作成されており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響が財務諸表には反映されていない。

 

2-4 新株予約権の発行

同社は、2021年12月24日付の取締役会において、バークレイズ・バンク・ピーエルシーを割当予定先として、第三者割当の方法により行使価額修正条項付第15回新株予約権を発行すること及び金融商品取引法による届出の効力発生後に、コミットメント条項付き第三者割当契約を締結することを決議した。今回の資金調達は、同社が、バークレイズ・バンク・ピーエルシーに対し、行使期間を2022 年1月12日から 2023年1月11日までとする行使価額修正条項付新株予約権を第三者割当の方法によって割り当て、バークレイズ・バンクによる新株予約権の行使に伴って同社の資本が増加する仕組みとなっている。
差引手取概算額 1,262,954,000 円の具体的な使途及び支出予定時期は以下を予定しており、調達額が予定金額を超過した場合には、超過額はモバイルゲームの開発・運営関連費用に充当する考えである。

 

具体的な資金使途

金額(円)

支払予定時期

モバイルゲームの開発・運営関連費用

712,954,000

2022年1月~2022年12月

借入金の返済原資

550,000,000

2022年8月

3.今後の取り組み

3-1 22/12期業績予想は非開示

モバイルゲーム事業を取り巻く環境の変化が激しく、同社の業績も短期的に大きく変動する可能性があること等から、信頼性の高い業績予想数値を算出することが困難との判断のもと、同社では決算業績及び事業の概況の速やかな開示に努め、業績予想については非開示としている。
既存タイトルの売上高の維持と効率的な運営体制の見直しを行い収益力の強化を図る。また、売上収益の拡大を目的に、新規で年間1~2タイトルをリリースしていく方針である。今後の新規タイトルは、運営にオフショア(中国/ベトナム)を活用することで、日本チームが新規開発に特化できる体制を構築することにより、開発の長期化や開発費の高騰など各種リスクの低減を図りながら、開発費の増加が生じないよう努めつつ、高品質なIPタイトルの開発を行っていく方針である。

3-2 基本方針 : ゲーム事業に注力し、新規タイトルを年1~2本ペースでリリースし利益を積み上げる

ゲーム事業に注力し、既存タイトルの効果的な運用を行いつつ、新規タイトルの投入により売上収益の拡大を図るとともに、海外展開を推進する方針である。

 

①既存タイトルの効果的な運用
売上高を維持させるとともに、効率的な運営体制とコストコントロールの徹底により収益力の向上を図る。また、他社IPタイトルとのコラボレーションを積極的に実施する。
②新規タイトルの投入による売上収益の拡大
IPタイトルに集中し優良案件を確保する。また、運営のオフショア活用により、日本チームが新規開発に特化できる体制を構築する。加えて、各タイトルの品質を高めヒット確率の向上を図る。更に、海外展開の推進行う。
③NFTゲーム(GameFi)への参入
ブロックチェーンを基盤としたNFTゲームを投入する。加えて、NFTマーケットで暗号資産を売買することで、Play to Earnを実現する。

3-3 新規タイトルの制度向上

より成功確率の高いタイトルの創出を目指す。新規タイトルの成功要因として、以下が必要と認識している。
マーケティングにおいては、IPのポテンシャルを遥かに凌ぐ集客とゲームの魅力を適切に発信・拡散することが求められる。また、開発・運営においては、IPファンの期待に応えるゲーム作りとFree to Playに最適化した全力運営が求められる。更に、グローバル展開においては、事業規模の最大化と日本で開発しグローバル展開する開発投資の最適化が求められる。こうした成功要因に対応するため、同社では緻密な計画に基づくマーケティングを実行し成功確率の向上を図るとともに、IPファンの期待に立ち返り適切な企画と積極運営を行う方針である。更にこうしたマーケティングと開発・運営の取り組みを成功させた後にグローバル展開を開始する予定である。

3-4 新規タイトル

今後の継続した成長に向け優良IP案件を開発する。パイプラインは常に3~4本が走っている。全てが22/12期中にリリースされるわけではなく、今後の状況により変動する可能性があるため、各パイプラインの進捗・情報は、情報開示が可能になったタイミングで公表する予定である。なお、このパイプラインには、「進撃の巨人Brave Order」と「ゆるキャン△」が含まれ、「De:Lithe Φ (仮)」は含まれていない。

 

【最新作「進撃の巨人Brave Order」が2月11日より配信スタート】

(同社決算説明資料より)

 

【TVアニメ『ゆるキャン△』初となるスマートフォン専用ゲームを開発中】

(同社決算説明資料より)

 

【De:Lithe × GameFi プロジェクト『De:Lithe Φ 』を2022年夏に公開予定】

 

(同社決算説明資料より)

4.今後の注目点

同社の21/12期は残念ながら営業損失での着地となった。しかしこれは、「進撃の巨人Brave Order」【ブレオダ】の開発費用を含め先行投資の増加が影響したものである。前期比で売上高が1億80百万円減少する中、営業利益が3億38百万円改善するなどより一段の収益構造の改善が進んでいることが確認された。「進撃の巨人Brave Order」【ブレオダ】は、世界累計発行部数1億部を突破し、2022年1月にTVアニメの放送を開始している大人気作品『進撃の巨人』のスマートフォンゲーム最新作である。2022年2月11日より配信が開始となったが、リリース前に事前登録者数が50万人を突破するなど反響は大きそうであり今後の収益寄与が期待される。損益分岐点が下がった中での売上高の拡大は利益の拡大に結び付きやすい。22/12期の営業黒字を確実なものにできるのか、今後の「進撃の巨人Brave Order」【ブレオダ】が売上高の改善に与える影響と続く第1四半期の損益状況が注目される。また、現在同社はGameFi版『De:Lithe Φ 』を2022年夏の公開を目指し開発中である。『De:Lithe Φ 』は、累計で777万ダウンロードされたスマートフォン向けオンラインRPG『De:Lithe』をベースに、株式会社HashPort「HashGames」と連携し、ブロックチェーン活用の新要素を追加した「Play to Earn」モデルである。GameFi(ゲームファイ)とはゲーム内の経済システムが、仮想通貨で用いられるブロックチェーンの技術を基盤にして作られているゲームの総称であり、ゲーム内での経済活動を通じて仮想通貨やNFTによる収益が期待できる点が従来のゲームとは全く異なっている。今後の『De:Lithe Φ 』の開発状況にも期待を込めて注目したい。

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役、監査役の構成

組織形態 監査役設置会社
取締役 5名、うち社外1名
監査役 3名、うち社外3名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書(更新日:2021年12月22日)
基本的な考え方
当社は、企業価値を継続的に高めていくためには、迅速な意思決定や適切な業務執行と共に、経営の健全性と透明性を高める経営監視システムを強化し、機能させることが極めて重要だと認識し、ステークホルダーの信頼維持のため、コーポレート・ガバナンスの充実に努めています。

 

<実施しない主な原則とその理由>

 

■補充原則3-1-2 英語による情報の開示・提供
当社の現状の外国人株主構成比率では、英語での開示の早急性は低いと考えておりますが、今後ニーズが高まれば対応を検討してまいります。

 

■原則4-8 独立社外取締役の有効な活用
当社は、取締役会における議論が一層活性化し適切な意思決定が行われることや、その監督機能を強化することなどを目的として、独立社外取締役を1名選任しておりますが、変化の激しい事業環境の中、事業規模を鑑みながら、今後、コーポレート・ガバナンスをさらに充実させるため独立社外取締役が複数名となるよう候補者の検討を行っております。

 

■補充原則4-11-3 取締役会全体の実効性の分析・評価
当社の取締役会の構成は取締役5名及び監査役3名であり、取締役会又は取締役間において随時議論又は意見交換等が行われているところではありますが、今後、より具体的な評価手法を定めて分析・評価を行っていくことを検討してまいります。

 

■原則5-2 経営戦略や経営計画の策定・公表
当社の経営戦略は、モバイルゲーム事業に注力し、①既存タイトルの効果的運営、②新規タイトルの投入による売上収益の拡大、③海外展開、の3つを推進し収益性を高め企業価値の最大化を目指しておりますが、経営計画の公表に関しましては、モバイルゲーム事業を取り巻く環境は変化が激しく、当社の事業も短期間に大きく変動する可能性があることなどから、信頼性の高い業績予想数値を算出することが困難となっているため、決算業績および事業の概況の速やかな開示に努め、業績予想については開示を見合わせております。

 

<開示している主な原則>
■原則3-1 情報開示の充実
(i)会社の目指すところ(経営理念等)や経営戦略、経営計画”当社は、「Link with Fun」というスローガンのもと、「世界中にenishファンを作り出す」ことをミッションとして掲げ、ゲームデザイナー、エンジニア及びアートデザイナーが付加価値の高いサービスを生み出す会社であるとともに、グローバルマーケットに立てるクリエーター、スペシャリストを生み出す会社でもあり続けたいという経営の基本方針のもと、モバイルゲームを通じて、世界中のユーザーに新たな喜びを提供してまいります。そのため、重要な経営課題及びその進捗状況については、株主総会や四半期ごとの決算発表その他適時に説明を行うこととしております。また、企業価値拡大に向けた取り組み方針については、随時決算説明補足資料等の開示を行っております。詳しくは当社IRページ(http://www.enish.jp/ir/)をご覧ください。当社が属するモバイルゲーム業界につきましては、競争環境が激化しており、当社といたしましては継続的に良質なゲームタイトルを市場に投入することで確固たる収益基盤を確立する必要があると考えております。”

 

■原則5-1 株主との建設的な対話に関する方針
当社は、株主との建設的な対話を促進するため、IR部門を設置し、アナリストや投資家および株主にタイムリーに情報提供するとともに、お問い合わせに迅速かつ適切に対応するよう努める一方で、対話に際してのインサイダー情報の管理を徹底するよう努めております。なお、株主の意見や懸念につきましては、必要に応じて経営陣幹部や取締役会に報告しております。

株式会社インベストメントブリッジ
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