日本ケアサプライ(2393 東証マザーズ)

2012/07/05

福祉用具レンタル卸のトップランナー

業種:サービス業
アナリスト:馬目 俊一郎

四半期進ちょく/予定 通期財務状況 コンセンサス/目標株価 業種比較 業績トピックス

◆三菱商事傘下で福祉用具レンタル卸のトップランナー
・三菱商事の連結子会社。電動ベッドなどの福祉用具を福祉用具レンタル事業者向けに貸し出すB to Bレンタル卸サービスが主力事業。要介護者向けに通所介護や訪問介護などの介護サービスも提供する。

・2000年4月の介護保険制度スタート以降、要介護者の増加で介護費は右肩上がりを続け、同社の外部環境には「高齢化の進展」という強力なファクターが存在。福祉用具レンタル市場は長期的に緩やかな拡大局面が続くと考えられる。

◆12年3月期決算は減価償却費増と拠点整備費用増で営業減益
・2012年3月期決算は売上高が前期比3.3%増の89.1億円、営業利益は同12.2%減の9.9憶円、当期純利益は同4.2%減の5.5億円。福祉用具サプライ事業の拠点整備拡充で増収となるも、先行投資的なレンタル資産購入の減価償却費増と拠点整備費用増が収益を圧迫した。

◆13年3月期の会社計画は2桁営業増益を見込む
・2013年3月期の会社計画は売上高が前期比7.6%増の96.0億円、営業利益は同13.8%増の11.3億円、当期純利益は同21.3%増の6.7億円を見込む。介護保険の見直しで12年4月から新たに2品目が保険給付対象に加わるなど商品ラインナップの拡充が図られ、拠点拡充による販路拡大も増収に寄与。利益はレンタル資産購入による減価償却費増を売上高の伸びで吸収できる見通し。

◆適正株価水準は55,000円~75,000円を想定
・上場企業に同社の直接的な競合企業が存在しないため、同業他社との株価バリュエーション比較は困難である。一方、過去のPER水準を参考にすると、同社のバリュエーション評価はPER11倍~15倍が妥当と推察される。これをアナリストの2016年3月期予想EPS4,976.4円に当てはめると、適正株価水準は55,000円~75,000円のレンジが導き出される。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。