さくらインターネット(3778 東証マザーズ)

2012/05/21

大規模データセンター稼働でスケールメリットを活かしたコスト競争力に強み
業種:情報・通信業
アナリスト:馬目俊一郎

双日傘下の国内データセンター大手
・同社は双日の連結子会社で、企業や個人向けにインターネット用サーバの管理・運営するデータセンターサービス大手。
・同社の提供するサービスは、「ハウジングサービス」、「専用サーバサービ ス」、「レンタルサーバサービス」、「VPS サービス」、「その他サービス」の5 サービス。この中で、安定した売上高を維持しているのがハウジングサー ビスと専用サーバサービス。これに対し、売上高成長を牽引しているのは レンタルサーバサービスとVPS サービス。

価格競争に巻き込まれ難い事業ポートフォリオ
・同社の強みは、価格競争に巻き込まれ難い事業ポートフォリオと、スケー ルメリットが見込まれる石狩データセンターの稼働と考えられる。同社の 売上高構成比は、価格競争の緩やかなハウジングと単価の引き上げが 可能な専用サーバの構成比が高く、価格競争の厳しいレンタルサーバ やVPS の構成比は少ないことから、同社の事業ポートフォリオは単価下 落による収益性の悪化リスクが小さいことを示唆している。
・拡張余力を残している石狩データセンターの稼働は、スケールメリットが 働きやすいデータセンターサービス事業者にとって、大きなアドバンテー ジと考えられる。加えて、首都圏を中心に地震リスクへの認識が深まるな か、地震や電力供給不安の小さい当該データセンターの稼働で、同社 のプレゼンスが高まると予想される。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。