ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス(3657 東証一部)
ゲームソフトのデバッグ、ネット看視やユーザーサポートの受託専業最大手
人材投資が嵩み利益成長力が鈍化、15 年 1 月期営業利益は微増益を予想する
業種:情報・通信業
アナリスト:高坂 茂樹
◆ 事業内容
・ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス(以下、同社)は、ゲームソ フトのデバッグを行うポールトゥウィン、ネットの看視やユーザーサポート 等を行うピットクルーを中心とする企業グループの統括会社である。
・ゲーム会社の国際化に対応し、欧米印に拠点を持つデバッグ会社を買 収した結果、デバッグ・検証事業(以下、デバッグ事業)の海外売上比率 は 15/1 期第 2 四半期累計(以下、上期)決算において 2 割強に上る。
◆ 15 年 1 月期第 2 四半期実績
・15/1 期上期決算は、前年同期比 5.7%増収ながら営業利益は同 13.2% 減、経常利益は同 20.7%減、純利益は 28.5%減であった。期初予想との 対比では、売上高、利益ともにほぼ計画通りであった。
・デバッグ事業は国内売上が減少したが、海外拠点の貢献で補った。ネッ ト看視事業は電子商取引関連を中心に伸長した。しかし人員拡充に伴う 費用増や為替差益の減少等を吸収しきれず、減益となった。
◆ 15 年 1 月期予想
・15/1 期について同社は、期初に策定した前期比 7.8%増収、1.8%営業増 益、4.5%経常減益という予想を据え置いた。
・証券リサーチセンターは、国内デバッグ事業における人材投資の予算消 化不足等を想定し、同社予想を上回る営業増益率を見込んでいた。人 員拡充の進展を踏まえ、利益予想を減額した。
◆ 投資に際しての留意点
・同社の対 TOPIX 相対株価はこの 1 年間低迷してきた。15/1 期予想利益 が前期比横ばいで、海外M&Aの貢献が表れていないこと等が要因であ ろう。株価は決算発表時に急変する傾向がある点に留意しておきたい。