ブイキューブ (3681 東証マザーズ)

2014/11/21

Web会議等ビジュアルコミュニケーションサービスのトップベンダー
パイオニアからの事業買収により電子黒板等に領域拡大

業種:情報・通信業
アナリスト:高坂 茂樹

◆ 事業内容
・ブイキューブ(以下、同社)は、Webブラウザを利用したオンライン会議等を実現するソフトウェアを開発し、主にクラウド型サービスとして提供している。パイオニアからの事業買収で、オンプレミス型も増強した。
・国内ビジュアルコミュニケーション市場は推定約423億円、Web会議市場は約110億円で、同社はトップシェアを有する。M&Aでさらに国内市場での地位を固めるとともに、アジア随一のベンダーを目指している。

◆ 14年12月期第2四半期累計決算
・14/12期第2四半期累計期間(以下、上期)の決算は、前年同期比54.9%増収、229.9%営業増益であった。国内事業が同42.7%増収、海外事業は中国事業が加わり大幅な増収となった。
・国内事業はクラウド型サービスの拡販が堅調に進展する一方、金融機関や官公需向け等でオンプレミス型の販売が大幅に伸長した。

◆ 14年12月期(通期)業績予想
・同社は、前期比86.3%増収、90.6%営業増益とする14/12期通期業績予想を据え置いた。通期では電子黒板システム等パイオニアからの事業買収効果が売上面で本格化すると想定している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、概ね同社の予想は妥当と考えているが、電子黒板システムや海外事業に不確定要素をはらんでいることから、82.2%増収、81.2%営業増益とやや慎重な予想とした。

◆ 投資に際しての留意点
・同社は持続的に成長するため、ソフトウェア開発や国内外の販売拠点拡充やM&A等に充てる資金の確保が必要と考えており、当面は無配を継続すると予想されることに留意しておきたい。
・当センターの14/12期業績予想に基づくPER52.4倍は、同社の高い成長性や類似会社エムスリーの指標を考慮すれば割高ではないと考えられる。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。