パイプドビッツ (3831 東証一部)

2014/10/17

事業コンセプトは顧客が持つビッグデータの有効活用を目指す「情報資産の銀行」
持株会社制への移行表明で中期的なM&A 及びアライアンス戦略に留意

業種:情報・通信業
アナリスト:馬目 俊一郎

◆ 事業コンセプトは情報資産の銀行
・パイプドビッツ(以下、同社)の主力事業は、顧客から預かった営業情報 や社内管理情報などのビッグデータを、顧客のマーケティングに活用す るCRM(Customer Relationship Management)サービスである。
・同社のビジネスモデルは、定額課金型のストックビジネスと考えられ、継 続利用されている有効アカウント数が重要な業績指標と推察される。

◆ 15 年2 月期上期は37.7%営業増益
・15/2 期第2 四半期累計(以下、上期)決算は、売上高が前年同期比 25.6%増の1,512 百万円、営業利益は同37.7%増の305 百万円であった。 上期は機能強化を進めたスパイラルを中心に情報資産プラットフォーム 事業が好調だったほか、第1 四半期に買収したアズベイス社も寄与し た。

◆ 15 年2 月期の会社計画は期初計画を据え置き
・15/2 期の会社計画は期初計画を据え置き、売上高は前期比27.1%増の 3,200 百万円、営業利益は同23.9%増の700 百万円を見込む。
・同社は15 年9 月1 日を目途にした持株会社制へ移行するための検討 に入ることを決議した。持株会社制への移行で経営の効率化や組織再 編の柔軟性及び機動性を確保するとともに、経営資源の最適化とガバナ ンス機能の強化を図る方針である。

◆ 証券リサーチセンターも従来の15 年2 月期予想を継続
・証券リサーチセンターは上期がほぼ想定内で推移したことから、15/2 期 について売上高前期比40.1%増の3,526 百万円、営業利益同28.9%増 の727 百万円の従来予想を据え置くこととする。
・情報資産プラットフォーム事業の成長モメンタムと共に、持株会社制への 移行表明で加速が予想されるM&A 戦略にも留意が必要であろう。


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一般社団法人 証券リサーチセンター
ホリスティック企業レポート   一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。

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