早稲田アカデミー (4718 東証一部)
難関校への高い合格実績を持ち首都圏にドミナント展開
広告宣伝費見直しと堅調な塾生推移で、15 年3 月期は営業二桁増益へ
業種:サービス業
アナリスト:松尾 十作
◆ 難関校入試でトップクラスの合格実績を誇る
・早稲田アカデミー(以下、同社)は、主に小学生、中学生を対象とする進 学学習塾「早稲田アカデミー」を直営展開している。難関中学及び高校 入試でトップクラスの実績を持っている。
◆ 14 年3 月期決算は期初の会社予算を大きく下回る
・14/3 期決算は、売上高18,573 百万円(前期比3.0%増)、営業利益690 百万円(同24.4%減)で、同社の期初予想に対する達成率は、売上高で 98.2%、営業利益で67.4%であった。
・売上高の未達は、非受験学年の集客が予想を下回り、年度更新時期に おける入塾時期の分散化傾向及び先送りにより、同社が期待したほど新 年度生が伸びなかったためである。この売上高の未達が営業利益の未 達につながった。
◆ 15 年3 月期は二桁営業増益へ
・15/3 期について同社は、売上高19,454 百万円(前期比4.7%増)、営業 利益798 百万円(同15.7%増)、期中平均塾生数予想は、前期比4.1% 増の30,900 人を見込んでいる。
・証券リサーチセンターは、従来予想を修正し、同社予想とほぼ同じ水 準を予想する。外注費の増加等を想定し売上総利益率を下方修正す るものの、販管費率が広告宣伝費の見直しにより改善すると想定し たためである。
◆ 投資に際しての留意点
・難関校への合格実績が同社にとって塾生獲得のための最大のアピール ポイントである。現在は合格実績→ブランド力向上→集客力の向上(塾 生数の増加、優秀な塾生の早期確保)→合格実績の向上及び安定とい う好循環が成立している。したがって、毎年春の中学及び高校入試実績 の前年との比較が注目されよう。