アクトコール (6064 東証マザーズ)

2014/08/01

住宅への緊急駆けつけサービス等のアウトソーシング事業を展開
貸家から持家へのサービス対象拡大等で会員数拡大を目論む

業種:サービス業
アナリスト:高坂 茂樹

◆ 事業内容
・アクトコール(以下、同社)は、住まいに係る様々なトラブルに対する会員向け緊急駆けつけサービスを中心に、不動産業者や賃貸住宅家主等の業務を代行、あるいは支援する各種サービスを展開している。
・同社は、緊急駆けつけサービスの協力業者や代理店である全国の不動産業者のネットワークとコールセンター運営システム等を知的資本として、事業領域の拡張を進めている。

◆ 14年11月期第2四半期累計期間決算
・14/11期第2四半期累計期間(以下、上期)の決算は、13/11期下期に連結を開始した家賃収納代行事業の寄与等により売上高こそ前年同期比32.5%増となったものの、79百万円の経常赤字に転落した(前年同期は25百万円の黒字)。
・コールセンター要員増強、新規事業立ち上げ等のコスト増から上期の経常損失計上は想定内ながら、緊急駆けつけサービス等の新規会員獲得が計画通り伸びず、期初計画よりも赤字幅は大きくなった。

◆ 14年11月期予想
・14/11期通期業績について同社は、前期比52.1%増収、244.0%経常増益の期初予想を据え置いた。持家市場における会員獲得の加速やコールセンター新人スタッフの戦力化等で下期の挽回は可能としている。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、緊急駆けつけサービスの提携先拡大や不動産開発プロジェクトの成果次第で下期業績が変動する可能性を考慮し、14/11期業績予想を据え置いた。

◆ 投資に際しての留意点
・同社の業績は上場来2期連続で予想未達に終わった。14/11期業績も同社の強みを生かしたビジネスでなく、市況に左右され易い不動産開発事業の成否に依拠している点に注意が必要であろう。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。