イーエムシステムズ (4820 東証一部)
調剤薬局向けレセプトコンピュータで業界トップクラスの実力
ストックビジネスの確立で外部環境の変化に左右され難い収益構造
業種:情報・通信業
アナリスト:馬目 俊一郎
◆ ニッチ市場におけるトップ企業
・イーエムシステムズ(以下、同社)は、調剤システムの開発及び販売を主 力に、医科システムの販売や本社ビルのテナント部分を活用した不動産 賃貸事業などを展開している。コア事業の調剤システムは、業界トップシ ェアを握るなどニッチ市場ながら高いプレゼンスを誇っている。
・同社のビジネスモデルは、調剤システムのSaaSモデル投入でフロービジ ネスからストックビジネスに転換し、診療報酬改定など外部環境の変化に 左右され難い収益構造を確立した。
◆ 14 年3 月期決算は38.2%営業増益
・14/3 期決算は売上高が前期比10.8%増の113.6 億円、営業利益は同 38.2%増の16.7 億円であった。13 年9 月にユニコン社を連結子会社化し たことで医科システムが強化されたうえ、ストック売上構成比の上昇で利 益率が向上した。
◆ 15 年3 月期の会社計画は営業微増益の見通し
・同社は中期経営計画を公表しており、最終年度の17/3 期における数値 目標は売上高が14/3 期比20.6 億円増の134.3 億円、営業利益は同3.6 億円増の20.4 億円を見込んでいる。
・これを踏まえた15/3 期の会社計画は、売上高が前期比6.4%増の120.9 億円、営業利益は同0.1%増の16.7 億円の見通しである。
◆ 証券リサーチセンターは業績予想を変更
・証券リサーチセンターは、買収したユニコン社の寄与などを理由に前回 レポートの業績予想を見直し、15/3 期予想は売上高126.4 億円→126.0 億円(前期比10.8%増)、営業利益20.5 億円→18.3 億円(同9.4%増)に 修正する。