東京一番フーズ(3067 東証マザーズ)

2014/07/28

14 年9 月期上期は微増収ながら原価低減等により想定以上の増益
下期は養殖事業の出荷増、並びに鮮魚業態の新規出店が業績を牽引する見通し

業種:小売業
アナリスト:柴田 郁夫

◆ 国産とらふぐ料理専門店を関東圏で展開
・東京一番フーズ(以下、同社)は、関東圏を地盤に国産とらふぐ料理専 門店「泳ぎとらふぐ料理専門店 とらふぐ亭」を直営展開している。
・自社で使用するとらふぐの他、クロマグロやヒラマサ等の海面養殖事業 も手掛けている。東京都のふぐ取扱い規制緩和(12 年10 月)を契機に、 ふぐ加工品の卸売も開始した。

◆ 14 年9 月期上期決算は微増収ながら、予想を上回る増益
・14/9 期第2 四半期累計(以下、上期)決算は、売上高2,365 百万円(前 年同期比1.3%増)、営業利益586 百万円(同9.3%増)と微増収ながら 想定以上の増益であった。
・「養殖事業」における出荷先送りが売上高予想に対する未達要因とな ったが、原価低減や店舗運営効率化で営業利益は予想を上回った。

◆ 14 年9 月期は養殖事業の貢献等により増収増益を見込む
・同社は、14/9 期通期の売上高予想を据え置く一方、利益予想を増額 修正した。売上高3,577 百円(前期比6.1%増)、営業利益265 百万円 (同26.4%増)を見込んでいる。下期は、養殖事業の出荷増や鮮魚業 態の新規出店が業績を牽引する見通しとなっている。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、売上高3,600 百万円 (前期比6.8%増)、営業利益235 百万円(同12.4%増)と前回予想を 据え置いた。養殖事業における同社出荷計画を前提にすると、同社の 売上高予想は保守的と判断した一方、利益予想に関しては養殖事業 の出荷増に伴う原価率上昇を慎重に見定める必要があると見ている。

◆ 中期業績予想
・当センターでは、前回レポート(13 年12 月発行)の中期業績予想を据 え置き、17/9 期までの年率成長率として、売上高を7.2%、営業利益を 7.5%と見込んでいる。
・今後の需要拡大が予想される「ふぐ加工・外販事業」と、出荷が始まっ た「養殖事業」が同社の中長期的な成長を牽引すると予想している。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。